×

オンラインゲームきっかけに子どもが犯罪に巻き込まれるケースに警鐘 連れ去られミャンマーで「かけ子」をさせられた事例も 警察庁

2025年2月19日 20:15
オンラインゲームきっかけに子どもが犯罪に巻き込まれるケースに警鐘 連れ去られミャンマーで「かけ子」をさせられた事例も 警察庁

ミャンマーの特殊詐欺拠点から保護された男子高校生が、オンラインゲームで知り合った男に連れ去られていたなど、オンラインゲームをきっかけに子どもが犯罪に巻き込まれるケースが増えていて、警察庁が警鐘を鳴らしています。

タイの入管当局などによりますと、宮城県に住む17歳の男子高校生は先月、藤沼登夢容疑者に連れ去られ、ミャンマーの国境地帯にある犯罪グループの拠点で特殊詐欺のかけ子をさせられていました。

捜査関係者によりますと、高校生はオンラインのバトルゲームを通じて藤沼容疑者と知り合い、家庭の悩みを相談していたところ、「軽作業でお金がもらえて衣食住付きだけど来ないか」などと誘われて、家族に言わずに藤沼容疑者が手配した航空券でタイへ出国。そこで藤沼容疑者と合流し、ミャンマーに連れ去られたということです。

こうしたオンラインゲームを通じて犯罪に巻き込まれた17歳以下の子どもは、2023年、89人いたことが、警察庁への取材でわかりました。そのうち、きっかけとなったオンラインゲームは、多い順に「荒野行動」が37人、「第五人格」が13人、「フォートナイト」が13人だったということです。

また、89人のうち主にわいせつ目的などで誘拐事件に巻き込まれた子どもは、7人いたということです。内訳は「荒野行動」が4人、「フォートナイト」が1人、「マインクラフト」が1人、「人狼ゲーム」が1人でした。

捜査幹部は「ほとんどのオンラインゲームではボイスチャットやメッセージ機能があり、不特定かつ匿名の人間とやりとりできてしまうため危険性が高い」と話します。

また、協力してゲームをプレイすることで見知らぬ人に仲間意識を持ってしまうケースや、ゲームがうまい人に憧れを抱いてしまい、その気持ちを悪用されるケース、高価なアイテムをあげるなどの甘い言葉にだまされ言うことに従ってしまうケースがみられ、警察庁は注意を呼びかけています。

最終更新日:2025年2月19日 20:15