値上げの波に対抗 百貨店「お中元ギフトの“解体”セール」に行列 8割引きも…
値上げの波に対抗するように、百貨店がお盆のセールを行っています。入場制限をするほどの人気で、食用油など、値上がりした食品や生活必需品などの売れ行きが好調のようです。
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東京・上野にある「松坂屋上野店」。列に並ぶみなさんのお目当ては――
来店客(60代)
「昆布巻き、2個で500円」
「辛子めんたいこ」
買い物をする手はとまらず、気づくとカゴがいっぱいになっていました。
そんな光景がいたるところでみられるのが、松坂屋の夏の“目玉イベント”、お中元ギフトの「解体セール」です。
来店客(70代)
「そうめんです。夏に孫がよく食べるのよ。値段は安いですね」
売り場に並ぶ商品は日によってかわりますが、半額のものも多く、中には8割引きの商品もありました。
ただ、開店と同時に来た家族は――
来店客(70代)
「(余計な買い物は)なるべくおさえる」
あらかじめ狙いを定め、余計な買い物はしない作戦をとっていました。
来店客(70代)
「はい、これで終わり。予定のものは買えました」
実はこれこそが、この夏の「解体セール」のトレンド、“物価高”からの家計防衛です。
来店客(40代)
「油の値段が上がったのが大きいですね。(解体セールだと)1本あたり50円ぐらい安いので」
来月以降、値上げ予定の食品は、8000品目を超えるという調査結果もある中、百貨店側も“物価高”を意識し、生活により身近な食品を販売。新型コロナの影響で、打撃を受ける地方の名産品も安く販売しているということです。
松坂屋上野店 催事担当 山田潮人さん
「開催前から(商品に関する)問い合わせが多かったんですけど、“生活必需品”というものを厚く集められるように」
百貨店側も“物価高”を意識し、生活により身近な食品を販売。新型コロナの影響で、打撃を受ける地方の名産品も安く販売しているということです。
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同じく、「解体セール」を開催中。東京・浅草の「松屋 浅草」でも――
「安かった。だって1600円だもん」
連日の猛暑、何本あっても困らない「ジュース」の詰め合わせが半額になっていました。
――だいぶ安いですね
「安いから来るんじゃん、この暑いのに。安いから頑張って来るんだよ」
値上げが相次ぐ“冷凍食品”も――
「ハンバーグとか…あっ、これ半額だったんだ」
「お肉はいいものがおいしい」
冷凍のハンバーグ、ハムやソーセージも最大半額になっていました。
――重たくないですか?
「重い」
値上げが度重なる食用油など、やはり今年は“物価高”を意識するお客さんが多いということです。その“執念”が垣間見える場面もありました。
「ホタテ? わかめ? つぶ入りコーン?」
スマホ片手に商品を吟味する男性。話し相手は自分の妻です。そこにはある事情が――
「家内が表に出るのがイヤなの、今、コロナだから。だから私が“出前館”をやっている」
妻の願いをかなえるため、ひとり「解体セール」にやってきたということです。
松屋浅草 催事担当 笠松大悟さん
「想定していたよりも売れ行きがよくて、在庫をかき集めて展開しています」
在庫確保に努めていますが、人気の食品は売り切れる可能性もあるということです。