"寒ざらし"で上質なくず粉に 若狭町の特産品「熊川葛」 児童が作業体験、根を踏んで搾り出す
日本三大葛(くず)のひとつ「熊川葛」の産地として知られる若狭町で23日、地元の児童が砕いたクズの根を足で踏んででんぷんを搾り出す"寒ざらし"の作業を体験し、特産品への理解を深めました。
寒ざらしを体験したのは、今年春に統合予定の若狭町の熊川小学校と瓜生小学校の1年生です。
児童たちは熊川葛振興会のメンバーからアドバイスを受けながら、細かく砕いたクズの根を竹の上で何度も踏んで、くず粉のもとになるでんぷんを含んだ汁を搾り出していました。搾り出したでんぷんは真冬の水に何度もさらし、不純物を取り除くことで真っ白なくず粉に仕上げます。
児童たちは2か月かけて仕上げたくず粉も手に取り、その感触や味を確かめていました。
■児童
「踏んで洗ったりして、また戻して。繰り返しとかが面白かった」
■児童
「おいしいから、きっと頑張ってるんだなと思う」
寒ざらしの作業で作れるくず粉の量は、クズの根100キロに対してわずか4キロから5キロしかなく、児童たちは体験を通して先人の知恵と苦労を学び、地域の特産品への理解を深めていました。