浅間山 火山ガス・地震多い状態続く 気象庁「非常に活発で引き続き警戒」
長野と群馬の県境にある浅間山では、先月23日に噴火警戒レベルが1から2に引き上げられましたが、気象庁は10日の会見で「マグマだまりに地下からマグマが入ってきている」と説明し、今後も小規模な噴火に警戒するよう呼びかけました。
浅間山では先月、山の西側で地下のマグマの上昇を示すとされる、わずかな傾斜変動が観測されたほか、火山性地震も増加しました。このため、気象庁は先月23日に今後、火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性があるとして、5段階の噴火警戒レベルのうち一番下のレベル1「活火山であることに留意」からレベル2の「火口周辺規制」に引き上げました。
10日に行われた定例の会見で、気象庁火山監視課・碓井勇二火山活動評価解析官は「マグマだまりに地下からマグマが入ってきている」としたうえで「浅間山の火山活動は非常に活発で警戒が必要な状況」と説明しました。
浅間山で行われている火山ガスの観測では、先月17日は1日あたり100トンでしたが、29日は1600トンに増加し、今月に入ってからも多い状態が続いているということです。
また、先月21日から山の浅い場所を震源とする火山性地震も増加していて、1日におおむね60回から110回発生しています。この地震の多い状態は今月に入っても続いているということです。
気象庁は今後、小規模な噴火のおそれがあるとして引き続き、山頂火口からおおむね2キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒を呼びかけています。