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福島県沖の地震から約1年 JR東日本“新幹線の地震対策”概要発表 新たな脱線防止装置の導入を検討

2023年4月7日 20:28
福島県沖の地震から約1年 JR東日本“新幹線の地震対策”概要発表 新たな脱線防止装置の導入を検討

去年3月、福島県沖で発生した地震で東北新幹線が脱線するなどの被害が出たことを受けて、JR東日本は、新たな脱線防止装置の検討や高架橋の耐震補強の前倒しなど地震対策の取り組みについて発表しました。

去年3月16日に発生した福島県沖を震源とする地震では、宮城と福島で震度6強の揺れを観測し、東北新幹線が脱線したほか、高架橋や電柱も損傷したため、全面復旧に時間を要しました。

JR東日本はこの地震を受けて、この1年間、被害状況の分析を行ってきましたが、7日、新たな知見を踏まえた新幹線の地震対策の取り組みについて発表しました。

JR東日本が地震によって観測された地表の揺れをもとに車両の動きについてシミュレーションを行った結果、大きな揺れによって車体が揺れたことで片方の車輪が浮き上がり、さらに車体が左右に移動したため脱線したと推定されるということです。

こうしたことから、車輪が大きく逸脱するのを防ぐため、逸脱防止装置の改良を行うほか、現在、試験を行っている車体の横揺れを抑える「地震対策左右動ダンパ」の導入を検討するとしています。

また、高架橋や橋脚は、これまでに耐震補強を実施したところでは損傷はありませんでしたが、補強計画中の一部の高架橋が損傷したため、耐震補強計画を前倒しして、優先的に補強を進めていくとしています。

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