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“犯行が分かったのは事件の後”父親の修被告が無罪主張 すすきの頭部切断

2025年1月14日 20:21
“犯行が分かったのは事件の後”父親の修被告が無罪主張 すすきの頭部切断

2023年に札幌・すすきののホテルで頭部のない男性の遺体が見つかった事件。逮捕・起訴された親子3人のうち、父親は14日の初公判で淡々と無罪を主張しました。

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娘が人を殺そうとしていることを知っていたのか、それとも知らなかったのか。殺人などの罪で起訴されている田村瑠奈被告の父、修被告(61)の初公判で14日、語られたこととは…

札幌・すすきののホテルで2023年7月に頭部のない男性の遺体が見つかった事件。その頭部が発見されたのは、瑠奈被告と母親の浩子被告、修被告が暮らしていた自宅の浴室でした。

修被告は、犯行に使われたのこぎりや頭部を運んだキャリーケースなどを瑠奈被告に提供したほか、男性の頭部を損壊する様子をビデオで撮影するなどした、殺人ほう助・死体損壊ほう助などの罪に問われています。

家族ぐるみで関わったとみられる“猟奇的”な事件。14日の初公判で修被告は、起訴内容について問われると…

父・修被告(61)
「瑠奈が犯行を行うことを知っていたと(起訴状に)あるが、そのことが分かったのは事件があった後です」

事前に犯行計画について知らなかったなどとして、否認しました。

事件後には、瑠奈被告がキャリーケースに頭部を入れ、修被告が運転する車で帰宅したとみられていますが、これについて、修被告は…

父・修被告(61)
「娘を車に乗せた時、キャリーケースに首が入っているとは知りませんでした。知ったのは家に帰ってからです」

弁護側は、修被告が瑠奈被告の殺人や死体損壊の意図を事前には知らなかった以上、ほう助罪は成立しないとして無罪を主張。事前に、修被告がのこぎりを購入したことについては…

弁護側の冒頭陳述
「瑠奈被告はものづくりで、自らのこぎりで木の板を切ったりすることがよくあった。修被告は(のこぎりの購入を)特に疑問にも思わなかった」

一方、検察側は、事件前に修被告が瑠奈被告から頼まれて、手袋や折りたたみナイフなどを買ったこと、瑠奈被告から求められて首を切るシーンがあるホラー映画をレンタルし、見たことなどから、修被告が事前に瑠奈被告の殺人計画を知っていたと主張しました。

死体損壊の様子をビデオ撮影したことについては、弁護側は撮影行為そのものが犯行を手助けしたとは言えない、などと主張。検察側は、撮影の際、ペンライトで照らすなどして犯行を直接的、心理的に手助けしたと主張しています。

娘から「ドライバー」と呼ばれるなど、これまでに明らかになっている“いびつな親子関係”。修被告は、遺族に向けた言葉として…

父・修被告(61)
「ご迷惑をおかけしたことは、申し訳ないと思います。浩子も私もすぐに警察がやってくることは気づいていましたが、残りの時間を娘と一緒に過ごすしかありませんでした」

今後の裁判には、母親の浩子被告も証人として出廷する予定です。

最終更新日:2025年1月14日 20:21