変異株“エリス”が新型コロナ感染者の約4割 インフルも異例の多さに
東京都は14日、感染症対策の会議を開き、新型コロナの感染状況について、変異株の「EG.5」、通称“エリス”がおよそ4割にのぼると報告しました。また、インフルエンザが今シーズンの開始直後から、流行開始の目安を大きく上回る異例の感染状況となっています。
14日午後から行われた都の感染症対策の会議では、新型コロナなどの感染状況について話し合われました。
新型コロナについて、定点医療機関あたりの患者報告数は16.36人で、専門家は第8波のピーク時の8割程度まで増えていると分析しました。
年代別では、10代以下の患者の増加が目立っていて、学級閉鎖の報告も増えていて、注意を呼びかけています。また、ゲノム解析の報告では「EG.5」、通称“エリス”が感染者のおよそ4割を占めているとしました。
専門家は、今月20日から希望したすべての人が接種できる、XBB系統に対応したワクチンについて、「“エリス”にも効く可能性が高い」として、「場面に応じたマスクの着用など、基本的な感染防止対策とともに、ワクチン接種も検討してほしい」と呼びかけました。
また、会議ではインフルエンザの感染状況についても話し合われました。
インフルエンザは、流行時期に合わせて毎年9月ごろから発生動向を調査していますが、今シーズン開始直後の今月4日から10日までの患者報告数は、定点医療機関あたり5.95人となっています。
この数字は、流行開始目安である定点あたり1.0人を大きく上回っていて、シーズン開始直後から、すでに流行が始まっている異例の事態だということです。
都は、基本的な感染防止対策をしてほしいと呼びかけています。