【東海大福岡高いじめ】部活動任せで学校として対応できず 顧問の無視と暴言については「懲戒にあたるような不適切な指導は確認せず」
3年前、当時17歳の男子高校生が部活動の上級生に悪質ないじめを受けたあと自殺した問題です。通っていた福岡県宗像市の私立高校が20日会見し、部活動任せの指導になっていた、学校として適切な対応ができなかったと認め、謝罪しました。
■東海大学付属福岡高校・津山憲司校長
「剣道部内でいじめ行為が判明しました。ご遺族をはじめ関係各位の方々に深くおわび申し上げます。」
20日午後、会見を開いたのは自殺した男子生徒が通っていた宗像市の東海大学付属福岡高校です。
2年生だった当時17歳の侑大(ゆうだい)さんは2021年3月、自ら命を絶ちました。
高校側は、侑大さんが自殺した理由を明らかにするため第三者委員会を設けていました。
去年9月に提出された報告書では、侑大さんが2019年に剣道部に入部した直後に上級生から悪質な性的いじめを受けたことなどあわせて10項目のいじめを認定しています。
また、当時の剣道部の顧問が侑大さんに暴言を浴びせたり無視したりするなど、不適切な指導をしていたことも認めました。
20日の会見には、校長らと、調査に当たった第三者委員会の委員4人が出席しました。
■津山校長
Qなぜ防げなかったのか。
「旧態依然としてある、部活動のことは部活動内で解決するというかたちで、顧問からの各部員、保護者への指導というかたちで処理されてしまった。学校として適切な対応ができなかった。」
Q顧問について
「現在も顧問として続けています。独善的な指導はあったものの、暴力、暴言など懲戒処分に値するような不適切な指導は確認していません。そういったことを確認して復帰させています。」
第三者委員会の報告を受け、学校は、部活動の指導などについて生徒に定期的なアンケートを実施することや体罰のない指導方法について指導者に研修を行うこと、いじめや「いじり」のない先輩・後輩関係づくりのため、部活動内でルールを決めることなど29項目の再発防止策を実施していくとしています。