飲酒運転の車と衝突し、バイクを運転していた高校生が死亡した事故を受け、福岡県大牟田市で2日、飲酒運転撲滅を訴える緊急の大会が開かれました。13年前に高校生だった息子を飲酒運転事故で亡くした母親が、今の心境を語りました。

2日、福岡県大牟田市で飲酒運転撲滅大会が開かれ、およそ120人が集まり、命を落とした高校生に黙とうがささげられました。

大牟田市では4日前の1月29日、飲酒運転の軽乗用車と原付バイクが衝突し、バイクを運転していた高校生の山下和真さん（17）が死亡しました。

■山本美也子さん
「（今回の事故を聞き）一気に13年前の私に戻ってしまって、朝からずっと泣いていました。」

大会で、そう語ったのは飲酒運転の車に当時、高校生だった息子を奪われた山本美也子さん（55）です。

山本さんの長男・寛大さんは2011年2月9日、粕屋町で友人と一緒に道路を歩いていたところ、後ろから飲酒運転の車にはねられ、命を奪われました。

寛大さんの命日が近づく中、繰り返された事故に、きょうも誰かが飲酒運転事故に巻きこまれるかもしれないと思い、緊急の撲滅大会への参加を決めたといいます。

■山本美也子さん
「今まで頑張ってきて、妥協してはいけない、妥協しないと自分で言い聞かせて（きょう）行かないとと思いました。今すぐにでも止めないといけない、飲酒運転を。猶予している時間はない。今夜の飲酒運転を止める、なにか知識を持って帰っていただけたら。」

■参加者
「ちょっとそこまでは（運転して）いいだろうという、それですよね。絶対なくしていかないと思った。」
「飲んだら乗らない、これが一番だと思う。もっと徹底していかないと、いつまでも減らない。」

きょうの飲酒運転をゼロに。それを続けていくことが私たちの使命です。