4634品目の食品が値上げへ 10月からの値上げ目前 福岡でもまとめ買い
値上げの話題です。10月から食料品やビール、さらに、郵便局の配送サービス、ゆうパックなどが値上げされます。値上げが目前に迫る中、福岡県内の店では値上げ前の商品をまとめ買いをする人の姿も見られました。
福岡県須恵町のディスカウントストア、トライアル須恵店では、低価格で人気のいわゆる『第3のビール』が10月から値上げされることを知らせる表示が目立ちました。
■元木寛人フィールドキャスター
「入口から入ってすぐの所に『10月はより酒税が上がります!』という大きなPOPがあります。第3のビールが段積みで販売されています。」
今回の値上げの理由は、酒税の引き上げです。3年前から段階的に行われているもので、10月1日からはさらに、350ミリリットルあたり9円あまり引き上げられます。
■買い物客
「ちょっと厳しいですね。家計への影響もあるし、やはり安いに越したことはないので。」
■買い物客
「前もちょっと買っていましたが、もうちょっと買っておこうかなと。あと2ケースあります。しばらく買わなくていいかな。」
トライアル全体では、9月に入ってから去年の同じ時期と比べて10パーセントほど、売り上げが伸びているということです。
一方、酒税に関しては今回は引き下げられるものもあります。ビールは350ミリリットルあたり6円あまりの引き下げで、3年後の2026年の10月にはビール、第3のビールともに350ミリリットルあたり54.25円に一本化されます。
10月からの値上げは、第3のビールだけではありません。帝国データバンクによりますと、原料価格の高騰や天候不順の影響を受け10月は、あわせて4634品目の食品が値上げとなります。
■元木キャスター
「10月1日から、ゆうパックの運賃が変わりますと表示されています。」
ゆうパック値上げの理由は、原料価格の高騰や人件費などのコストの上昇に対応するためです。
■元木キャスター
「例えば福岡から東京にものを送る時、どれくらいの価格の変化があるのでしょうか。」
■杉田さん
「福岡から東京へこのサイズで送る場合は、現在は1300円のところが10月1日から1410円に変わります。」
ゆうパックの値上げは消費税改定に伴うもの以外では、2018年以来5年ぶりです。郵便局の担当者は「ご理解いただくようお願いしたい」とした上で、「今後も安定的かつ高品質なサービスの提供に努めていく」と話しています。
帝国データバンクによりますと、物流費や包装資材の高騰が続くほか、電気やガス代の高止まりが影響して、今後も断続的に値上げが続く可能性があるということです。
改めて、帝国データバンクの調査をもとに、来月から値上げされる品目数を分野別に並べました。最も多いのは、第3のビールなど酒類・飲料の3194品目です。ことしに入って最も多くなっています。
また、原材料というジャンルでは、熱波や干ばつなど生産国の天候不順の影響を受け、ごま製品やオリーブオイル製品の値上げが顕著です。
ここに、去年の値上げ品目数を重ねてみます。多くの項目で、去年とほぼ同じか減少しているのが分かります。帝国データバンクによりますと、値上げラッシュには一部で落ち着きも見えるということです。
ただ、物流費や包装資材の高騰は続いているほか、電気やガス代も高止まりの状態で、来年以降も断続的に値上げが続く可能性があるということです。