工藤会トップの控訴審判決は来年3月12日 主張一転のナンバー2も結審 福岡地裁
市民が襲われた4つの事件で、1審で死刑判決を受けた工藤会のトップ野村悟被告と、無期懲役の判決を受けたナンバー2の田上不美夫被告の控訴審が福岡高裁で開かれ、弁護側は野村被告について無罪を主張し、29日、結審しました。
判決は来年3月12日に言い渡されます。
特定危険指定暴力団・工藤会のトップで総裁の野村悟被告(77)と、ナンバー2で会長の田上不美夫被告(67)は、漁協の元組合長の射殺事件など市民が襲われた4つの事件で、殺人や組織的殺人未遂などの罪に問われています。
1審の福岡地裁は野村被告に死刑、田上被告に無期懲役の判決を言い渡しました。
ことし9月に福岡高裁で始まった控訴審で、野村被告が改めて無罪を主張する一方、田上被告は無罪主張から一転、4つの事件のうち、看護師と歯科医師の襲撃事件について「傷つけるように指示しました」などと関与を認めていました。
29日の弁論で弁護側は、改めて4つの事件で野村被告の無罪を主張し、田上被告については2つの事件で指示したものの「殺意は認められない」などとして、1審判決には事実誤認があり破棄されるべきと主張しました。
検察側も弁論を行い、主張を一転させた田上被告の供述について「不自然で信用性がない」と指摘し「一審判決に不合理な点はない」と主張し、結審しました。
判決は、来年3月12日午前10時から言い渡されます。