”復興”音楽祭に終止符 西日本豪雨の被災地で開催 「町を元気づけたい」 役目を終え一区切り 広島・坂町
町の復興へ、その役目を終えました。6年前の西日本豪雨の被災地で開かれた手作りの、最後の音楽イベントです。
安芸郡坂町。この日、音楽家や地元の子どもたちなど、およそ60人がステージにたち、演奏やダンスを披露しました。目的は、6年前の西日本豪雨で被災した町を勇気づけるためです。
坂町小屋浦のピアノ講師、城谷智子さん。イベントを西日本豪雨の翌年から開いてきました。災害関連死を含め21人が亡くなった坂町。今も1人の行方が分かっていません。城谷さんの自宅の前にも大量の土砂が押し寄せまし
音楽の力で被災した町を元気づけることができないか。被害を免れた楽器をみて、思い立ちました。
■城谷智子さん
「今住んでる人たちが前向きに魅力のある町にするという努力をすれば、誰かに出会って、手をつないで、またこれも育んでいく」
思うように復興が進まない現状を知ってほしい。こんな思いも持ちながら開いてきたイベントは今年で5回目。役目を終えたとして終了することを決めました。
■観客
「素敵な出会いを通して素敵な音楽を奏でて感動しました」「残念ですよね。来年やってほしいですよね、また」
■城谷智子さん
「大きさは関わらず、何かしらの形で続けて、バトンをつなぎ渡していきたいと思っています」
西日本豪雨以降、地域を勇気づけてきた音楽祭。町の復興とともに、住民たちの心に刻まれ続けます。
【2024年5月2日放送】