台風10号の接近を受け、福岡管区気象台と九州地方整備局は27日午後、合同で記者会見を開きました。
■福岡管区気象台 星野篤志主任予報官
「九州では広い範囲で大雨となるおそれがあります」

台風10号は、おととしの台風14号と同じようなルートをたどるとみられます。熊本県内は29日から30日にかけて暴風域に入ると、風速30メートル以上の猛烈な風が長時間続くおそれがあります。

気象台は、満潮時刻と重なった場合、警報級の高潮となるおそれもあるとしています。

30日正午までの24時間に予想される雨量は、球磨地方で400ミリ、熊本、阿蘇地方で300ミリ、天草･芦北地方で200ミリとなっています。28日午後からは暴風や土砂災害、低い土地の浸水などに警戒し、高潮に注意してください。

台風の接近を受け、熊本市の大西一史市長は、27日の記者会見で早めの避難を呼びかけました。
■熊本市 大西一史市長
「29日に警戒レベル3、高齢者等避難を発表する予定です」

熊本市は29日に｢高齢者等避難｣を出し、避難所を開設する予定です。

また、市内の小中学校の始業式が行われる29日と、翌30日について、市立の小中学校とあおば支援学校あわせて135校を臨時休校にすると発表しました。これに伴い、公営の児童育成クラブも閉鎖する方針です。

交通機関にも影響が出ています。JR九州は、九州新幹線の熊本と鹿児島中央間の運転を28日夜、運転を見合わせることを発表しました。また豊肥線も、28日正午頃から宮地と大分市の中判田間で運転を見合わせることにしています。