TSMC効果は抜群 菊陽町で26%超の地価上昇 下落の市町村と二極化
来年度の固定資産税評価の目安となる新たな基準地価格が公表されました。県内は半導体など産業の集積が進む市や町の宅地が上昇した一方、半分以上の市町村は下落が続き、県内で二極化が見られます。
固定資産税の目安として3年ごとに見直される基準地価格。
このうち基準宅地価格は、各市町村内で最も価格の高い宅地の評価額です。
県によりますと、来年度の基準宅地価格が最も高かったのは熊本市で1平方メートル当たり178万5000円。最も低かったのは阿蘇郡産山村で3290円でした。市町村別では、上昇が14、据え置きが5、下落したのは26市町村でした。
■KKT畑中香保里アナ
「TSMCが進出する菊陽町は基準地価格が県内で最も大きく伸びました。 TSMCから7キロほどのここ光の森3丁目は26.6%も上昇しました。」
菊陽町についで基準宅地価格の伸び幅が大きかったのが大津町で22.8%、合志市が17.6%と周辺3つの市と町で2桁の伸びが見られました。
不動産関係者は。
■アズマシティ開発・一野貢弘本部長
「元々の地主さんは固定資産税が高くなったと嘆く方もいらっしゃるかと思います。ただ土地の値段がそれだけ上がっているので、 売却したい方とかは高く売れることもある」
TSMC進出で人気が高まる菊陽町や大津町では賃貸物件の家賃にも影響が出ています。
■コスギ不動産リーシング・田中弘仁店長
「需要に対して供給する在庫が不足している。平均的に家賃5000円から1万円値上げになっている物件がかなり多く見受けられます」
今後も土地の値段が上がるにつれ賃料が上がることも考えられるといいます。
■アズマシティ開発・桐原貴博本部長
「(土地を)新たに買われた方が賃貸マンション建築するときに土地の価格が上がれば、全体の総額もあがるので結果的に家賃に反映したりとかもある」
一方、基準宅地価格が最も下がったのは熊本豪雨の被害が大きかった球磨村でマイナス25.1%、次いで人吉市がマイナス15.2%となっています。各市町村はこの価格をもとに全ての土地の固定資産税評価を見直します。