倒壊建物から”奇跡的救助” 消防隊員が当時の状況を語る 能登半島地震 氷見市
1月1日の地震により、氷見市では住民が倒壊した建物の下敷きとなりましたが、消防により救出され一命をとりとめました。救助に当たった消防隊員は当時の状況を「奇跡的だった」と振り返ります。
「今もここにお父さんおられて、左側に奥さんが手挟まってる!」
「了解了解」
「津波第一波来てます、津波第一波到着済み!」
「はい了解」
1日に発生した能登半島地震。震度5強を観測した氷見市では地震発生直後、消防が一本の通報を受けました。
「建物が倒壊して中に3人が取り残されている」
現場は氷見市の市街地で、住宅の1階部分が崩れ落ちました。氷見消防署の隊員が現場に到着したのは地震発生から15分後。
氷見消防署 第2課 竹律穏課長
「まず、こちらのほうから拡声器で呼んだんですけど、反応がない。静かにしていても声が聞けないということで、もしかしたら最悪な状況も実は考えました」
人命救助を専門とする高岡消防署の特別救助隊が到着し本格的な救助活動が始まったのは地震発生から27分後。
当時の状況を、高岡消防署の近藤隊員と鎌田隊員が振り返りました。
近藤季成隊員
「氷見署の隊員が後ろに回って声掛けしたら声が聞こえるということで、ただ、会話とかがその時にできなかったので、まだどういう状況か分からない緊迫した現場であると感じてました」
「物叩いたりして音出してください」
「バンバンバン(住人が叩く音)」
隊員らは音が聞こえた裏側から救助を試みます。
鎌田涼隊員
「こういったバール。壁が土壁、土で固められた壁だったんで、これで壁を破壊して。破壊した先に竹の格子があったんですけど、それはのこぎりで切って侵入する開口部を作った」
中に入ると崩れた建物の隙間に60代の男女3人の姿が。全員、会話が可能な状態でした。
近藤季成隊員
「立ち上がれないような空間しかなかったので、ほんとに少しの隙間だけでしたね。奇跡でしかなくて、良かったと思ってますほんんとに」
救出する間にも地震は続きました。
「地震きたぞ!地震!そこで一回待機!」
「今もここにお父さんおられて左側に奥さんが手挟まってる!」
「了解了解」
「津波第一波来てます、津波第一波到着済み!」
近藤季成隊員
「今は奇跡的にそういう空間におられたかもしれないけど、これがもしかしたら活動中に崩れたりするかもしれないということで、時間は急ぐ必要があると感じてました」
「バスケットタンカーちょうだい!バスケットタンカー!」
「一回下ろす?」
「もうちょっと上!」
最後の3人目が助け出されたのは地震発生から53分後。3人とも大きなけがはなく、隊員たちは安堵するとともに日々の訓練の成果を感じたと振り返りました。
近藤季成隊員
「自分も(ここまでの倒壊現場は)経験したことが無くて、今までの(全国の)地震では過去にこういったことがあったので、資料で見たことがある程度でした。『絶対に助けるんだ』という気持ちで油断することなく救助活動にあたってました」
鎌田涼隊員
「よくこの倒壊した家屋の中で無事におってくれたなという気持ちと。『ありがとう』っていう言葉もかけていただいて心が温まるというか、この仕事しとって良かったなぁと」
「今もここにお父さんおられて、左側に奥さんが手挟まってる!」
「了解了解」
「津波第一波来てます、津波第一波到着済み!」
「はい了解」
1日に発生した能登半島地震。震度5強を観測した氷見市では地震発生直後、消防が一本の通報を受けました。
「建物が倒壊して中に3人が取り残されている」
現場は氷見市の市街地で、住宅の1階部分が崩れ落ちました。氷見消防署の隊員が現場に到着したのは地震発生から15分後。
氷見消防署 第2課 竹律穏課長
「まず、こちらのほうから拡声器で呼んだんですけど、反応がない。静かにしていても声が聞けないということで、もしかしたら最悪な状況も実は考えました」
人命救助を専門とする高岡消防署の特別救助隊が到着し本格的な救助活動が始まったのは地震発生から27分後。
当時の状況を、高岡消防署の近藤隊員と鎌田隊員が振り返りました。
近藤季成隊員
「氷見署の隊員が後ろに回って声掛けしたら声が聞こえるということで、ただ、会話とかがその時にできなかったので、まだどういう状況か分からない緊迫した現場であると感じてました」
「物叩いたりして音出してください」
「バンバンバン(住人が叩く音)」
隊員らは音が聞こえた裏側から救助を試みます。
鎌田涼隊員
「こういったバール。壁が土壁、土で固められた壁だったんで、これで壁を破壊して。破壊した先に竹の格子があったんですけど、それはのこぎりで切って侵入する開口部を作った」
中に入ると崩れた建物の隙間に60代の男女3人の姿が。全員、会話が可能な状態でした。
近藤季成隊員
「立ち上がれないような空間しかなかったので、ほんとに少しの隙間だけでしたね。奇跡でしかなくて、良かったと思ってますほんんとに」
救出する間にも地震は続きました。
「地震きたぞ!地震!そこで一回待機!」
「今もここにお父さんおられて左側に奥さんが手挟まってる!」
「了解了解」
「津波第一波来てます、津波第一波到着済み!」
近藤季成隊員
「今は奇跡的にそういう空間におられたかもしれないけど、これがもしかしたら活動中に崩れたりするかもしれないということで、時間は急ぐ必要があると感じてました」
「バスケットタンカーちょうだい!バスケットタンカー!」
「一回下ろす?」
「もうちょっと上!」
最後の3人目が助け出されたのは地震発生から53分後。3人とも大きなけがはなく、隊員たちは安堵するとともに日々の訓練の成果を感じたと振り返りました。
近藤季成隊員
「自分も(ここまでの倒壊現場は)経験したことが無くて、今までの(全国の)地震では過去にこういったことがあったので、資料で見たことがある程度でした。『絶対に助けるんだ』という気持ちで油断することなく救助活動にあたってました」
鎌田涼隊員
「よくこの倒壊した家屋の中で無事におってくれたなという気持ちと。『ありがとう』っていう言葉もかけていただいて心が温まるというか、この仕事しとって良かったなぁと」