商店や観光などにも地震の影響 富山県内の被災地 高岡市・氷見市
被災地では商店や観光などにも地震の影響が出ています。建物被害や長引く断水に苦しむ現場を取材しました。
堀田鮮魚店 店主
「もう、できるような状態じゃなかった。 ひどいわ、本当におとろしいわ」
高岡市伏木地区で30年営業をしているという鮮魚店です。地区では、地震の影響で地面がひび割れたり液状化現象が起きる中、店は建物が傾く被害が受けました。
「前日まで営業しとった、全部片づけて、まさかこんなことになるとは思わんもんね、びっくりやちゃ」
伏木地区では数少なくなった鮮魚店は、地元の高齢者などにとって欠かせない存在です。しかし、店は、被災した建物が倒壊する恐れなどないか確認する「応急危険度判定」で「危険」と判定され、営業が継続できなくなりました。
「お客さんいい人たちばっかりでさ、和気あいあいとさ、みんな座って待って。やっぱ 続けたいよね…歩いてくるところやもんね、車に乗る人ばっかりじゃないからね、スーパーいけん人いっぱいおるからさ」
店主は、別の建物で営業再開を目指すとしています。地震による打撃は観光業にも。
氷見市の温泉旅館です。地震の影響で、旅館は当面の休業を決めました。天井の一部が落ちるなど建物に被害を受けたことに加え、続く断水の影響が大きいといいます。
うみあかり総支配人 長田卓也さん
「調理ができない 温泉にも入れない ということなので」
水が使えないため、料理ができないだけではなく、1日の宿泊客の食事に使った食器類を洗うことすら、まだできていません。影響は、浴場にも。
神林賢範記者
「こちらの大浴場の受けた被害が、まずあちらの外壁が剥がれ落ちたということ、そしてもう1つ、見た目ではわからないんですが、とても熱いんです、源泉の温度を、水が使えないために、下げられないということなんです」
“寒ブリ宣言”も出て、本格的な観光シーズンを迎えていましたが、地震以降、宿にはキャンセルが相次いでいます。
うみあかり総支配人 長田卓也さん
「1月だけで・・・1661人です」
Q予約の方の何割くらい?
「6割くらいですかね、観光にとっては良い年のはずだったんですけども…あの、当館の方でも、コロナ前くらいまでにお客様にお越しいただいていたんですけども、 こういうことになって残念です」
この日は、使うはずだった食材を石川の被災地に向かうボランティア団体に提供しました。
うみあかり総支配人 長田卓也さん
「ちょっとでもなんといいますか、心の支えといいますか、そういったものになればいい」
社員にも被災した人がいる中で、今後の営業については態勢を整えてからになると話します。
うみあかり総支配人 長田卓也さん
「水が出ないとか、家が壊れた社員もいましたので まずは生活が成り立ってからの旅館営業になると思いますので、その辺は待ちたいと思う」