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黒部峡谷鉄道 一部区間で営業運転開始 全線開通は地震の影響で10月見通し

2024年4月19日 11:58
黒部峡谷鉄道 一部区間で営業運転開始 全線開通は地震の影響で10月見通し
北アルプスの絶景を車窓から楽しむ黒部峡谷鉄道のトロッコ電車が、19日から一部区間で今年の営業運転を始めました。 能登半島地震の影響で、全線開通は秋となる見通しです。

トロッコ電車の玄関口・宇奈月駅で開かれた式典には、地元の旅館の女将らが参加して営業運転開始を祝いました。

運行が始まったのは、温泉街のある宇奈月駅から笹平駅までの7キロほどです。

停車時間を合わせて往復およそ80分間の旅。乗客は、新山彦橋やうなづき湖など、春の黒部峡谷の絶景を楽しみました。

乗客(三重県から)
「きょうからということで、もう感動、すばらしい景色。サクラもきれいに見えました」
乗客(愛知県から)
「今年初めて乗せてもらった。いい体験ができたなと思います」

一方で、当初は来月10日に予定されていた、欅平駅までのおよそ20キロメートルの全線開通は大幅に遅れる見通しです。

今年1月、宇奈月駅からおよそ14キロにある鐘釣橋が、能登半島地震による落石で損傷したためで、全線開通は10月1日ごろを予定しています。

北陸新幹線敦賀延伸後の観光の目玉として期待される「黒部宇奈月キャニオンルート」の一般開放は全線開通まで延期されましたが、地元の旅館関係者は、今後の観光需要の高まりに期待しています。

ホテル黒部女将 中島ルミ子さん
「(全線開通は)紅葉のシーズンになりますから、一番いい景色を皆様にまずご覧いただける。私たちはそういうふうに受け取っております」

黒部峡谷鉄道は今年の乗降客数の目標を、去年を超えるおよそ55万人としています。
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