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“北の大地に五島のツバキを咲かせたい” 十数年前に贈った種が北海道北西部で花咲かせる《長崎》

2025年2月20日 6:45
“北の大地に五島のツバキを咲かせたい” 十数年前に贈った種が北海道北西部で花咲かせる《長崎》

“北の大地に島の花を咲かせたい”

五島市で40年以上ツバキの栽培を手掛ける男性が、北海道に送った種が見事に花を咲かせました。

深紅の花びらに白い縁取り、あでやかな五島原産のツバキ「玉之浦」。

ヤブ椿の突然変異種で「国際ツバキ名鑑」の巻頭を飾る世界的な名花としても知られている美しい品種です。

その種が北海道の北西部にある増毛町(ましけちょう)で、10数年の時を経て花を咲かせました。

(岩永 章さん(77))
「取り巻きという種から根が伸びたこの状態で送った。(ツバキが咲いたと知って)飛び上がるほど程うれしくて。“北海道のツバキは西の果ての五島からきたツバキだよ” と語れる日が来るんじゃないかと」

五島市上大津町の岩永 章さん 77歳は、自宅近くの1500㎡の敷地で100種類以上のツバキを大切に育てています。

北海道にツバキの種を送ったのは10数年前。

(岩永 章さん(77))
「北海道ではツバキの自生がないというのが、ツバキマニアの合言葉のようなもの。ならば西の果ての “玉之浦”というツバキの種を北海道の北の大地に植えてもらったら、それこそ夢物語だなと」

その夢をかなえたいと北海道の新聞に掲載してもらい、希望した7人に玉之浦の種を送ったそうです。

その後の情報はないままでしたが先月、岩永さんのもとに1通の手紙が。

(岩永 章さん(77))
「うれしいやら驚きやら。冬もちゃんと雪をこないようにして苗を守って。だからこういう結果が生まれたんだろうと」


今月22日から「全国椿サミット」が開催される五島市。

岩永さんの夢は膨らみます。

(岩永 章さん(77))
「五島のヤブツバキが世界中で愛される、育ててもらえる。大げさなことを言えば “ツバキを通して平和へ”。
長崎がノーベル賞をもらったように、そこにツバキが一役、微力ながらそういうものになればいい」

最終更新日:2025年2月20日 12:57
    長崎国際テレビのニュース