「被爆の歴史など実感できるスポーツ環境に」松山町のスポーツ施設の再配置 最終案取りまとめ《長崎》
長崎市の平和公園西地区にあるスポーツ施設の再配置を巡り、有識者らでつくる検討委員会は、基本計画の最終案を取りまとめました。
被爆の歴史や平和の尊さを、実感できるスポーツ環境を作るとしています。
高規格道路の建設に伴い、再配置が必要となっている長崎市松山町のスポーツ施設。
去年11月、鈴木市長は「市民総合プールを現在の陸上競技場の場所に移し、陸上競技場を茂里町の中部下水処理場跡地に移す案が適当」とする考えを示しました。
検討委員会では、4年間にわたって平和公園の在り方やスポーツ施設の配置の方向性など基本計画を議論してきました。
(長崎市土木企画課 中野 智文課長)
「平和を実感するスポーツ環境を創出という形で見直している」
26日に示された基本計画の最終案では、この地区を「平和を感じ、交流するゾーン」として、10のゾーンに分けてコンセプトを定めています。
現在 陸上競技場と市営ラグビー・サッカー場の間に位置する『Cゾーン』。
“平和を感じ、新たなつながりを象徴するエントランス空間” として、被爆の歴史や平和の尊さを発信する広場にする方向です。
隣接する『Dゾーン』は、「交流・賑わいを創出する空間」として軽い運動を楽しめると同時に、イベントや災害時の避難場所に対応するスペースに。
浦上川沿いで高規格道路の高架下となる『Fゾーン』は、原爆や水害を実感できる空間とする予定です。
(検討委員会 西岡 誠治委員長)
「新たなまちづくりが展開するというのは,その歴史を踏まえながら未来を築いていくことの積み重ね。一定の民主的な手続きを経て方向性が見えたことは大きな成果」
基本計画の最終案は今後、委員の指摘や修正点を反映したうえで、鈴木市長に提出されます。