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【読み解く】「マイナ保険証」の現状は? あと半年で健康保険証が廃止… 利用率が低い中も医療現場ではメリットも

2024年6月29日 6:12
【読み解く】「マイナ保険証」の現状は? あと半年で健康保険証が廃止… 利用率が低い中も医療現場ではメリットも

気になる話題を取り上げる「読み解く」のコーナー、今回のテーマは「健康保険証」。あと半年で現行のものが廃止され「マイナ保険証」に切り替えられます。「マイナ保険証」とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用するものです。

「マイナ保険証」の利用率は、あまり高くありません。まず「マイナンバーカード」の交付率を見てみると、島根県 76.7%、鳥取県 77.2%(2024年5月末時点)。その一方、「マイナ保険証」の利用率は、島根県 6.19%、鳥取県 7.58%(2024年2月末時点)。どちらも全国平均を上回っていて、鳥取県は全国の都道府県のうち3位なんですが、それでも7%ほどです。

■ 「マイナ保険証」メリットは?

国が呼び掛けているメリットとしては
・薬、健診情報が記録される
・高額な医療費が発生する時、役所での手続き・一時的な自己負担が不要
・確定申告の際、医療費控除が簡単にできる
・就職、転職、引っ越ししても再発行が不要

一方で、薬の情報の反映に最長1か月かかるなど(電子処方箋の場合は即時)まだ発展途上な部分もあります。国は5月から7月にかけてを推進期間として、利用が伸びた病院や薬局に一時金を支給する方針です。

実際の医療現場はどう受け止めているのか、話を聞きました。

■「マイナ保険証」医療現場では?

鳥取市内に10店舗を構える薬局。半年ほど前からマイナ保険証の利用を呼びかけていますが…。

徳吉薬局 徳吉淳一社長
「今うちの薬局では利用率は10%ないくらい。低いと感じています。まだまだ」

インターネットの光回線の導入が必要で、機器の設置に時間がかかった店舗もあったそうですが、マイナ保険証は、メリットが大きいと言います。

徳吉薬局 徳吉淳一社長
「処方された薬とか健診のデータとか、今までは口頭で正しく伝えるということはなかなか難しかったと思うんですけど。マイナ保険証を受け付けることによって、正確なデータをより正確に医療関係者が受け付けることができまして、よりよい医療に繋がるのではと考えています」

また、薬局にとってもメリットが。

徳吉薬局 徳吉淳一社長
「今までは、紙の保険証を目視によって手作業で確認したり入力したりで、どうしても間違いがあったんですが、マイナ保険証を使うことによって、そういったものがなくなる。事務的な作業の効率化も図れると考えています。」

ほかにもこの薬局では、今年3月から電子処方箋の対応も始めて、医療のデジタル化を推し進めているようです。

■ 今後のスケジュール

12月2日、現行の健康保険証の発行が終了。1年間は今のものを使用可能です。その後もマイナンバーカードを持っていない人には「資格確認書」が交付される予定です。今まで通りの健康保険証として使うことができます。

「マイナ保険証」本来のメリットが生かせるような運用や説明が、今後も求められそうです。

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