「一緒に夢に近づいて…」実写版『推しの子』やりんご娘も!アイドル輝かせる“衣装”手がける弘前市出身のデザイナー・成田あやのさん【青森からの輝石】
特集は「青森からの輝石」首都圏で活躍する県人をご紹介します。
今回は乃木坂46や、りんご娘などのアイドルを彩る衣装を手がけた弘前市出身の衣装デザイナーです。
今年結成25年を迎えるアイドルグループ「りんご娘」が今月13日に東京・渋谷で新曲発表のイベントを開催しました。
着用していたのは、農作業の時に着る「ヤッケ」をベースに、りんごの皮の模様や岩木山をイメージした衣装です。
メンバーの金星さんが考えた原案デザインを形にしたのが弘前市出身のデザイナー成田あやのさんです。
東京を拠点に多くのアイドルの衣装を製作しています。
★衣装デザイナー 成田あやのさん(弘前市出身)
「(高校時代)自分の気持ちとか自分が気になる物事をデザインに昇華していく授業が好きだったんですね 普通の服では着られないディテールとか素材を使ってもいいという感じ」
成田さんは学生時代から自由な発想を形にできるアイドルの衣装に可能性を見いだし、これまでの8年間で手がけたデザインはなんと1300着にのぼります。
りんご娘ではヤッケの衣装のほか、津軽びいどろをモチーフにした新曲「硝子のリンゴたち」の衣装も手がけました。
★衣装デザイナー 成田あやのさん(弘前市出身)
「ガラス感透明感を出すのにどういう素材を使ったら、洋服としても成り立つし津軽びいどろの食器とかグラスの良さも伝わるかなと素材感は悩みました」
★りんご娘 ピンクレディ
「伝統工芸品のカラーを使った衣装は県外のファンの方からもすごく人気です」
そして、監督から直接推薦を受けて手がけたのが実写版「推しの子」の衣装。
乃木坂46の元メンバー齋藤飛鳥さんや俳優の原菜乃華さんなどアイドル役のメインキャスト陣が着用しました。
★衣装デザイナー 成田あやのさん(弘前市出身)
「みんなの色がそろった衣装であってもキャラクターの個性を出せるようにデザインしています」
「いままで作品作りで作品を見てくれていた方よりも、かなり全世界で見てくれる人が増えたのかなというのは思います」
弘前市出身の成田さんは幼い頃からファッションに強い関心を持ち、進んだ弘前実業高校服飾デザイン科では毎年「ファッション甲子園」の全国大会に出場しました。
卒業後はデザイナーをめざして上京。
平日は一般企業で働きながら夜は服飾専門学校に通い、週末はスタイリストのアシスタントを務め、三足のわらじで着実に経験を積み重ねました。
このとき出会ったのが「推しの子」の監督で、その縁が今の仕事へと繋がっています。
★衣装デザイナー 成田あやのさん(弘前市出身)
「最終的には絶対にかわいく仕上げるというのは曲げられないテーマがあったとしても、それをちゃんとアイドル衣装に昇華するということは大事に」
「個々ももちろん大事なんですけど、並んだ時にグループとして一つクオリティが上がるようなデザインや縫製を心がけてます」
数々の衣装を身にまとってきたりんご娘のメンバーは…
★りんご娘 金星さん
「ステージ映えもするし自分たちが青森を背負ってアイドル活動できているということが体現されている衣装になっている」
★りんご娘 スターキング
「伝統工芸品のこぎん刺しを使ったボタンを要所要所でつけてくださったり」
「青森出身の成田あやのさんだからこそよく分かってくださる」
人の記憶に残る衣装を作り続けたいと話す成田さんには新たな夢があります。
★衣装デザイナー 成田あやのさん(弘前市出身)
「働いてもらっているスタッフさんの夢もあるんですよ」
「スタッフがやりたいなと思うアーティストさんとかのお仕事を自分がつなげて、一緒になって夢に近づいていけたらすごくいいなと思っています」
アイドル衣装の最前線を走り続ける成田さん。
彼女の手がける衣装はこれからもアイドルたちを輝かせ多くのファンを魅了していきます。