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上海列車事故の補償交渉の団長などを務めた岡村勲弁護士 2月24日95歳で急逝【高知】

2025年3月4日 18:55
上海列車事故の補償交渉の団長などを務めた岡村勲弁護士 2月24日95歳で急逝【高知】
高知学芸高校の上海列車事故の補償交渉の団長や、全国犯罪被害者の会代表幹事などを務めた宿毛市出身の岡村勲弁護士が、2月24日に亡くなりました。

岡村勲弁護士は宿毛市出身で、一橋大学・大学院を卒業後、1955年に司法試験に合格して都内で事務所を開き、第一東京弁護士会会長や日本弁護士連合会副会長を歴任しました。
1988年、修学旅行中の高知学芸高校の生徒と教員あわせて28人が犠牲となった上海列車事故では、中国側との補償交渉の団長を務めました。

また、山一証券の代理人を務めていた1997年には、違法な金銭要求を拒否したことを逆恨みした男に妻を殺害され、このことを機に犯罪被害者の人権や被害の回復を図ろうと全国組織の立ち上げに尽力し、全国の犯罪被害者や遺族と会う活動を続けてきました。

岡村弁護士は全国犯罪被害者の会代表幹事として犯罪被害者の権利保護と経済的な保障拡充に取り組み、2008年には犯罪被害者や遺族が刑事裁判に参加できる制度や損害賠償命令制度の導入を実現。2010年の凶悪犯罪の公訴時効撤廃にも、大きな役割を果たしました。

事務所によりますと、岡村弁護士は今年に入ってからも精力的に活動を続けていましたが、肺炎で入院し2月24日、95歳で急逝しました。
最終更新日:2025年3月4日 18:55
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