春本番!シラス漁解禁 記者が船上リポート 日中は気温上昇しソメイヨシノ開花はいつ?
21日、まだ陽が登る前の田子の浦港。
(佐野 巧 記者)
「午前5時過ぎです。きょうから始まるシラス漁 出漁に向け、準備が進められています。」
県内では、きょう21日がシラス漁の解禁で、この日を待ちわびた漁師たちが続々と船へと乗り込みます。今回、私たちはその中のひとつ、シラス漁船・第二八幡丸に同乗させてもらいました!
午前5時半、13隻の漁船が一斉に出港します。いよいよ始まる今シーズンのシラス漁。船長の深澤さんは・・・・・
(第二八幡丸 深澤 正彦 船長)
「きょうから始まるけど、出てみないと何とも言えない。 多少シラスはいるみたいだけど、やってみないとわからない。」
県内のシラスの水揚げ量は、2015年の8,549トンをピークに減少が続き、昨シーズンは2,096トンと過去最低に。県の水産・海洋技術研究所によると、親のカタクチイワシが減少したことや、黒潮から沿岸への潮の流れ込みが少なかったことなどが、要因として考えられるといいます。
“記録的不漁”が続く中、深澤さんは・・
(第二八幡丸 深澤 正彦 船長)
「去年も出だしはよかったがわからない。ことしは期待したい。」
そして午前5時45分
「よーいドン!」
号令とともにシラス漁がスタート。漁船が一斉に動き出しポイントへ向かいます。真っ白に雪化粧した富士山を横目に、全速力で進む船には強い向かい風が!!
(シラス漁)「久しぶりのシラス漁でテンション上がる。」「(獲れるかどうかは)船長の腕次第だよ。」
船が勢いよく通ることで海の中にいるシラスが上がってくるそうで、ここからは船長の深澤さんの腕の見せ所。魚群探知機を見ながらシラスがいるポイントを探ります。
田子の浦のシラス漁は、網を一艘の船で引く「一艘曳き」漁法。他では、網を下ろしはじめた船もあるなか、深澤さんは魚群探知機とのにらめっこが続きます。日が昇ってくると・・・・ついに、その時が!!!!
「いけ!!」
深澤さんの号令で手早く網を下ろしていきます!およそ200mもある網が勢いよく出ていきます。きょうに合わせ、網を新調したという第二八幡丸。漁師たちも気合が入ります。。。。
(船長)「網も直したばかり綺麗にできているか心配」
しらすの群れに向けて投入した網を、今度は船へと引き上げていきます。
(漁師)「冷たい」
素手で網を巻く漁師!シラスは入っているのか!?祈るような気持ちで作業を行います。すると!!!
(漁師)「いたいた!」
中には、透き通った光り輝くシラスの姿が!かごに入れるとすぐにたくさんの氷でしめ、鮮度を保ちます。
(漁師)「良いシラス。量は、このあともう少し獲れればと。」
残念ながら、かご一杯とはならず、この貴重な捕れたてのシラスを特別に食べさせてもらいました!
(佐野記者)「おいしい、ひきしまってる!」
田子の浦でシラス漁ができるのは、午前5時45分から午前8時までのおよそ2時間。ポイントを変えて、再びシラスを狙います。
(船長)「いくよ」
2回目もなんとかシラスをとることができ、初日の漁は終了。港へと戻ります。田子の浦港には、シラスを待つ多くの人の姿が。 いま取ったばかりのシラスを並べると、すぐに競りが始まります。
(競りの様子)
無事に初日を終えた船長の深澤さんは…
(船長)
「田子の浦のシラスは氷でしめて、身が締まった状態で港にあがってくるので、鮮度がいい状態でお客さんに届けられる。ぜひ、その味を食べて感じてもらいたい」
21日の田子の浦港の漁獲量は151キロと、前年に比べおよそ半分に。そのため最高値は、キロあたり4,500円と前年より1,000円以上高くなりました。仲買人は・・・・
(仲買人)「きょうのシラスはいいシラス。日本一の山から出た水、日本一のシラスだと思う。きょうは値段ではなく、いいシラスを買いたかった。値段は上げてしまったが、消費者に届けられてうれしい。」
田子の浦港の周辺にあるシラス丼を提供する店では早速、とれたてのシラスを目当てにやってきたお客さんの姿が!孫にどうしても田子の浦の生シラスを食べさせたいと来た人は…
(祖父)「きょうは解禁日。日頃冷凍で送っているが、ここに来て食べるのは初めて。おいしいと思う。」
孫もその美味しさに惚れ惚れ・・・
(孫・福岡から)「新鮮でおいしいです。食べに来てもらいたいぐらい。甘くておいしい。」
春の訪れを感じさせるシラス漁の解禁。今後の漁獲量アップに期待がかかりますが、県内のシラス漁は2026年1月14日まで行われます。
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そして、きょう21日の県内は、日中、暖かい日差しが降り注ぎ、静岡市清水区では20.2℃を観測。静岡市駿河区で19.8℃、熱海市網代で19.1℃まで気温が上がりました。こちらは浜松市の浜名湖ガーデンパーク。
(西尾 拓哉 記者)
「けさの浜松市は4℃まで冷え込みましたが、日中は気温が上がりました。まだ風があるため、少し肌寒さが残りますが、手元の温度計は14℃をさしています。」
浜松市でも17.1℃まで気温が上がり、春休みに入った子どもたちが元気いっぱい遊んでいました。“春の陽気”に半そで姿でアイスを食べる子どもたちも…
(小学生)「暖かい」「もう春休みです」Q.春休みは何をしたい?「友達と遊びたいです」
(母親)「とてもいい天気だったので、みんなで遊ぼうとお弁当を持って遊びに来ました」
(孫と遊びに来た女性)「遠くから2人の娘が来てくれて幸せ、最高、お天気でね、ガーデンパークに来て良かったね。できる限り孫たちを遊ばせたい。」
園内は、桜とよく似た品種の「ベニバスモモ」が見ごろを迎えていますが、ソメイヨシノはまだ「つぼみ」の状態。満開となるのは4月上旬になりそうです。
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一方、こちらは松崎町で毎年人気の「田んぼを使った花畑」。ことし2025年は去年より3週間ほど開花が遅れていましたが、黄色とオレンジの花を咲かせる「アフリカキンセンカ」が色づき始め、訪れた人が写真に収めていました。
(地元の親子)「風が強いです。花よりお菓子の方が良いみたいです。」
(バイクで来た観光客)「暖かいですね。少し風が強いですけど。」
一方、那賀川沿いに植えられている1200本のソメイヨシノを見てみると…日当たりのいい場所では「つぼみ」が色付きはじめていました。松崎町観光協会によりますと、4月上旬ごろには開花する見込みということです。
気象台によりますと、あす22日は各地で最高気温が20℃を超える予想で、週末は“春本番の陽気”となりそうです。