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初めての南海トラフ地震臨時情報 運用の課題は?

2024年8月16日 17:31
初めての南海トラフ地震臨時情報 運用の課題は?

初めて発表された南海トラフ地震臨時情報巨大地震注意の呼びかけが15日で終了しました。

静岡県内にも様々な影響が出た1週間。内閣府は臨時情報の運用方法に「検討が必要」と振り返りました。

(松村祥史 防災相)
「地震活動や地殻変動に特段の変化が観測されなかったことから、特別な注意の呼びかけについては先ほど(15日)17時をもって終了いたしました」

8日、日向灘を震源としマグニチュード7.1、宮崎県で震度6弱を観測した今回の地震。

気象庁が初めて南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を発表し、静岡県内にも緊張が走った1週間でした。

発表直後からスーパーでは水や缶詰、レトルト食品などの買い占めが起き、東海道新幹線は三島から三河安城駅間で、通常より速度を落として運行する対応がとられました。

また、イベントの中止も続出。焼津市では、14日に予定されていた焼津海上花火大会を延期。

また沿岸部では、西伊豆町の一部の海水浴場が閉鎖されるなど、各方面で対応に追われました。

初めて発表された「南海トラフ地震 臨時情報」。

市民に話を伺うと、その存在を多くの人が知らなかったようで…

(市民)
Q.出る前って知っていました?
「知りませんでした。そういったものがあるとは知らなかった」
(市民)
「発表で知って、ねぇ」「心配だよね…」

15日夜の気象庁と内閣府の会見では、記者から運用面での質問が…

(記者)
「国民の防災行動とか、今回(臨時情報を)発表してみてどういう風に感じたか。また見直しを検討することがあれば教えてください」
(気象庁)
「まだ発表して呼びかけを終了したばかりなので、直接われわれからどうのこうのはないし、政府の方で皆さんで振り返りなど行われると私は理解している」

基準に従って発表したという気象庁。一方で内閣府は、運用の改善を検討すると話しました。

(内閣府の担当者)
「この臨時情報という制度がそもそも、国民の皆さまに十分に伝わっていたのか、理解されていたのかということがあろうかと思う。8月8日の臨時情報の発表のタイミングでわれわれとしてどういうメッセージを出していたのか、出すべきだったのか、といったことについても反省、見直しをすべき点があると思っている。そういったことも含めて今後の運用改善について検討を進めていきたい」

16日、静岡市内のホームセンターを訪ねてみると、まだまだ、水や防災グッズを買い求める人の姿が。

(買い物客)
「備えのために水を、いろいろ回ってきたんですけどどこも売れちゃってて。ここにあるかなと思って寄らせてもらいました」
( 買い物客)
「今回の地震でちょっと足りなかったので、全部やっていなかったので家具の固定のポールが。足りないところを買いに来ました」

多くの人が買い求めたのが…

(カインズ清水店 肥田誠治さん)
「こちらポリタンクなのですが非常時によく売れる商品となります。先週と比べて5倍以上売れましたので改めて商品を数多く取り揃えさせていただきました」

ほかにはこんな商品も…

( 肥田さん)
「こちら介護用の商品になるのですが、お水を使わずに髪を洗うことのできるドライシャンプーとなっています。普段週に1つ売れるくらいなんですけれども、こちらの商品も当店の在庫が全て売り切れてしまうほど地震の後は売れてしまいました」

カインズ清水店では、この1週間で前の週と比べて、非常食は6倍、ポリタンクや非常用トイレは5倍、乾電池は3倍程度の売り上げがあったということです。

臨時情報が終了しても、いつ来てもおかしくない「南海トラフ地震」。日ごろの地震への備えは十分か、考えるきっかけになったようです。

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