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【説得】新しいアリーナ建設構想 静岡市長が市民に必要性訴える「アリーナは収益を生む施設になる」

2024年11月18日 17:59
【説得】新しいアリーナ建設構想 静岡市長が市民に必要性訴える「アリーナは収益を生む施設になる」

静岡市が、JR東静岡駅前に整備を目指す新しいアリーナについて、15日、市民への説明会が実施されました。300億円を見込む建設費、難波市長はその必要性を訴え、市民らに理解を求めました。

先週15日金曜日。新アリーナの説明会に集まったおよそ350人の市民らを前に、静岡市の難波市長は・・・

(静岡市 難波市長)
「全国の色々な施設を見てきた。施設を見て確信をしたことがある。静岡市には、現代の、これからの、次世代のアリーナが必要だということです。」

静岡市がJR東静岡駅前に整備を目指す「新アリーナ」。2.4ヘクタールの市の所有地に、収容能力は県内最大規模となる8000席以上となる予定で、その事業費は300億円に上ります。

(難波市長)
「『多額な建設費用がかかって本当に大丈夫か』と、あるいは『またハコモノか』と、こういうご意見があります。不安や疑問をもたれるのはもっともだと思います。この次世代のアリーナは収益を生む施設になります。従って、ある種の収益施設。アリーナを整備するということは、市にとって市民にとって投資だと考えています。」

その施設のイメージは、沖縄や佐賀などに新しくできたアリーナです。バスケットボールなど最高峰のプロスポーツの試合や、コンサートといったイベントが開催できる構想で、10月、静岡市は、2030年のオープンを目指すと発表しました。

(難波市長)
「市民に、新たなスポーツ、エンターテイメントコンテンツを提供することによって、わくわくドキドキする感動体験をもたらすことになります。」

アリーナには、商業施設やホテルなどを設けて、イベントがない日でも集客できるようにするほか、災害が起きた際には緊急物資の集積所として活用するということです。また、静岡市は、アリーナを運営する民間事業者と建設費を分担するほか、完成後は民間事業者が収益の一部を市に支払うことで、「負担を軽減できる」と話しています。15日に開かれた説明会では、魅力のある「まちづくり」へ、難波市長がその必要性を訴えていきました。

(難波市長)
「静岡市は、人口減少や若者世代の流出が非常に深刻な状態にある。静岡市においてこのアリーナをつくっていく、そして、これから新しい街づくりをしていくことが重要だと確信している。」

説明会では、市民の意見を直接聞こうと質疑応答の時間が設けられ、参加者からは、日常的に集客を図るためにどのような取り組みを検討しているのか、質問がありました。

(市民)
「どういった賑わいを、お店以のものをやっていきたいか教えてほしい」
( 難波市長)
「東静岡の場合は、周りが準工業用地で商業施設ができないような設定になっている。それを商業系ができるように変える予定。そうすると、商業施設がアリーナの中だけではなく、他のところにもできてくるので、アリーナの商業施設と一体となって、色々なものが生まれてくると思っている。アリーナだけではなく街全体で魅力を高めていくようにしたい。」

また、建設予定地の近くに通う高校生からは、アリーナの防災機能に対する質問も。

(市民)
「地震や風水害が起きた時、電気や水の供給は、普通の家では止まっていると思うが、アリーナはどのように電気や水の供給をしていくのか?」
( 難波市長)
「静岡市全体で、今、水の供給をどうするか改めて計画を作り直している。耐震化を進めて、まずはできるだけ水道が止まらないような状態を作る。ただ、最初の数日間は止まる可能性があるので、何日間持たせるかだが、例えば、3日間で水が供給できるようにするなどをやっていきたい。もう一つは電気。これについても、3日間は何とか発電施設でもたせるといったことが必要だと思う。」

一方、懸念されるのは、周辺の交通渋滞。参加者から、レンタサイクルの活用など考えがあるか聞かれると…

(難波市長)
「いままで通りの従来通りの自動車交通ではない交通体系ですね。それから、シェアはサイクルだけではなく、車の乗り合いだとか、ライドシェアだとか、いろいろな動きが出てきていますので、本当に新しい交通体系をしっかり考えていきたいと思う。」

このほか、説明会では、2023年北海道にオープンした野球場・エスコンフィールドが「成功例」だとして紹介され、その運営事業社による講演も行われました。

果たして、新アリーナは「エスコンフィールド」のような魅力ある施設になるのでしょうか?今後、静岡市は、パブリックコメントを集め、計画に反映していく方針です。

最終更新日:2024年11月18日 17:59
    静岡第一テレビのニュース