怪物“OSO18”が遺した教訓 駆除1年“忍者クマ”を追い続けた藤本さんが伝えたいこと

道東で66頭もの牛を襲ったクマ・OSO18。
あの騒動から1年が経ちました。
捕えてみればありふれた1頭のクマでしたが、なぜ「怪物」と呼ばれるまでに至ったのか。
OSO18の足跡改めて探ると、そこから得られた教訓が浮かび上がります。
(金澤記者)「OSO18の等身大パネルが展示されています。身長170センチの私と比べるとその大きさが分かります」
「OSO18としべちゃ」。
道東の標茶町で注目の特別展です。(2024年9月8日まで)
というのも、あのOSO18の本物の牙や…
致命傷を与えた弾丸をリアルに見ることができるからです。
(旭川から来た人)「クマが何でそこまで変わっていったのか、なぜ人間に恐怖を与えるまでの存在になっていったのか興味は持っていた」
(記者)「OSOのニュースは見ていましたか?」
(東京から来た人)「けっこう流れてきていて、そういうことが実際にあると怖いなと思います」
出没場所の「オソツベツ」と足跡の幅「18センチ」からついたコードネームは「OSO18」。
道東を恐怖に陥れたクマです。
2023年6月に撮影された写真には、体長2メートルほどのオスのクマが、2本足で立ちあがる様子がはっきりとー
およそ4年にわたり、標茶町や厚岸町で繰り返し牛を襲い、その数は少なくとも66頭にも及びました。
捕獲が難航した理由…
それは、人に対する警戒心の強さでした。
「神出鬼没の忍者グマ」「巨大な怪物」。
イメージだけが膨れ上がるなか、騒動はある日突然に、意外な幕切れを迎えました。
(釧路総合振興局 杉山誠一 くらし・子育て担当部長)「家畜被害をあたえておりましたヒグマ・OSO18と呼ばれるものと確認されました」
標茶の隣・釧路町の牧場で、鹿撃ちのハンターに偶然駆除されていたことが分かったのです。