あなたはどうする「お墓」…右肩上がりの「墓じまい」北海道の傾向は?きょうは彼岸の中日
きょう2024年3月20日は彼岸の中日とあって、墓参りをする人の姿がみられました。
一方で近年は、墓を整理する「墓じまい」をする人や合同のお墓を希望する人が増えているということです。
腰の高さほどに降り積もった深い雪。
札幌市豊平区の霊園では雪が残る中、雪をかき分けて墓参りに訪れる人の姿がみられました。
(鷲見記者)「毎年お参りに来ていますか?」
(墓参りに来た人)「ほぼ毎年来ています。ことし初めて、これだけ(雪が)多いのは。(いつもは)これの半分くらいかな」
(墓参りに来た人)「来ないと気持ちが落ち着かないので来ています」
一方でこんな問題もー
(鷲見記者)「お彼岸にお参りに来ている人がいる一方で、管理者のいないお墓が増えているということです」
厚生労働省によりますと、いま全国で墓を撤去し使用権を管理者に返す「墓じまい」が増加していて、右肩上がりの状況です。
道内でも同様の傾向にあります。
お墓に関する相談事を引き受けているこちらの会社では、墓じまいへの関心の高さを感じています。
(帝北石材お墓ディレクター 後藤秀幸さん)「一番多いのが本州にいる方からの依頼で、道内にお墓があって誰も見る方がいない、跡を継ぐ方がいないということで墓じまいを検討したいという依頼が圧倒的に多い。50代から80代が一般的に多いですが、最近では40代の方もいらっしゃいます」
墓じまいにかかる費用はというとー
(帝北石材お墓ディレクター 後藤秀幸さん)「墓所の広さによっても変わるんですが、例えば平岸霊園の3.3平米は25万円から30万円くらいです」
こうした中、札幌市では新たな供養の形も人気です。
(札幌市保健所 小柳伸一郎係長)「こちらは合同の納骨塚といいまして合葬墓。お墓を持たない方などがご利用いただく合葬式のお墓となっています」
増えているのは、お墓を持たない人など不特定多数の遺骨を一緒に埋葬する合葬墓です。
(札幌市保健所 小柳伸一郎係長)「昔と違ってお墓に対する考え方も変わってきておりまして、お墓を持っていても引き継ぐ人がいない、自分の子どもたちに負担をかけたくないというような、色々な理由で合同納骨塚をご利用になる」
札幌市によりますと、墓じまいをして納骨を希望する人が増えていて、平岸霊園にある市内唯一の公営合葬墓はあと4、5年で受け入れ上限に達する見込みだということです。
少子高齢化などの影響で時代とともに移り変わる墓事情。
墓じまいが増える中、墓の管理や考え方が変わり始めています。