【特集】タクシーのドライバー不足解消へ“女性のチカラ” 2024年問題きっかけ 労働環境を見直し“女性限定”で求人 その取り組みとは《新潟》

運送業の時間外労働の規制が強化され、ドライバーの人手不足が懸念される2024年問題。これをきっかけに、女性が働きやすい勤務時間や職場環境を作り、女性ドライバーを増やしているタクシー会社が新潟市にあります。その取り組みとは。
女性ドライバー7人採用
午前8時。続々と出社してきたのは女性のタクシードライバーです。
新潟市東区にある日の出交通の営業所。
こちらの会社では去年12月、女性限定でタクシードライバーを募集し、これまでに7人が採用されました。
それに合わせて女性ドライバー限定の車両も用意しました。
ピンク色が特徴の「まごころタクシー」です。
日の出交通 原田純子さん
「助手席と運転席の間に透明なガード板があって、後ろ側もドライバー側はふさがっている」
運転席を囲うような仕切り
まごごろタクシーには、運転席を囲うように仕切りが設置されています。これが、乗務中の安心感につながるといいます。
子供が自立したのをきっかけに、この仕事を始めた原田さん。子育て中は宅配のトラックドライバーをしていましたが、子どもが熱を出して休む際は、他の人に仕事を任せるのが心苦しかったといいます。
日の出交通 原田純子さん
「突発的に子供の具合が悪くなった時に、会社に休みますと伝えるのは申し訳ない。けど、タクシー会社は自分が休んでも他の人の負担にならないので、心持ちが全然違う」
トラックやタクシー、バスなど運送業をめぐっては、4月1日から時間外労働の上限が設けられ、ドライバーの人手不足が懸念されています。
いわゆる「2024年問題」です。
一方、日の出交通では、これまでの業界のイメージを変えるチャンスだととらえています。
日の出交通 永島裕人 取締役統括部長
「拘束時間が他業態に比べて長いとか、長期的な視点で考えれば、イメージを良くするための、素晴らしい施策」
こうした動きは、若い人や女性がドライバーを目指すきっかけになると専門家は話します。
新潟国際情報大学 佐々木桐子 准教授
「労働時間の規制が加わったということは、若い方や女性が働きやすくなるということに繋がる。採用や登用に結び付けられたらすごくいい制度になる」