30年間で約3500万台 料金徴収期間を終え白馬長野有料道路が無料化 歓迎する地元で記念イベント 活性化に期待
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長野オリンピックで建設された有料道路のうち、長野市と大北地域を結ぶ白馬長野有料道路が30年間の料金徴収期間を終え、16日、無料化されました。周辺では、利便性の高まりや地域の活性化に期待の声が上がっています。
長野市と大北地域を結ぶ通称“オリンピック道路”沿いにある道の駅では、有料区間の無料化を記念したイベントが開かれました。
太鼓の演奏に餅つき、おしるこは無料で振る舞い。道の駅と地元の人たちが協力し、この日のために企画しました。期待に沸く周辺地域。供用開始から30年が経った白馬長野有料道路は、前日の夜、予定されていた料金徴収期間を終え、無料化されました。
無料化を目前に控えた15日の午後10時前。
道路は、午前0時をもって無料化されますが、以前から夜間は無料のため、実質、午後10時を過ぎれば料金所は役目を終えます。
タクシー運転手
「無料になった方が楽でいい。 (外国人客が)白馬に行くじゃないですか。すると英語で『料金、スタンバイ』と言わなきゃ通じない人もいるから。なかなかそういうカタコトの英語で説明するのも大変で」
周辺住民
「210円ですか、払って行くのもちょっとためらいがあったところ。ちょっとそこまでの距離というだけでうーんと思っちゃって」
Q.これからは利用回数は増える?
「はい、増えます。はっきり言って」
仕事の人も、地元の人も待ちに待った無料化。いよいよ、その時です。
白馬長野有料道路管理事務所 堀内保文所長補佐
「おかげさまで30年間で約3500万台ですか。ご利用いただきまして。いよいよ無料化ということで、皆さんも喜んでくれると思います」
1998年2月、16日間にわたって開かれた長野オリンピック。県北部の5市町村を会場に、72か国の選手・役員およそ4600人が参加し、観客動員数は延べ144万人と言われています。
その選手輸送や観客の移動ルートとして整備されたのが通称“オリンピック道路”。3つの有料道路の建設費には民間からの借り入れも行われていて通行料金が返済に充てられました。
その一つが、1995年2月に開通した長野市と大町市、北安曇郡白馬村とを結ぶおよそ2キロ区間の白馬長野有料道路です。
完成に伴い、長野市と白馬村を結ぶ路線バスもこの年の12月に運行されました。
今では外国人観光客の足としての役割も果たしていますが、当時は冬限定で、第1便の乗客は8人とやや寂しいものでした。
一方、通行料金は共用開始当初から車種に応じて150円から550円余り。オリンピック終了後は、通行料を節約したい利用者が地区の生活道路でもある県道31号線を迂回。周辺では、騒音や交通事故が問題になることもありました。(※きのうの中条地区)無料化になって2日目。その県道では明らかに車の往来が減っていました。道の駅のイベントでは、地元から期待の声も―。
地元の人は
「お客さんは私は増えると思います。間違いなく。流れが変わると思います」
「中条とか小川とか過疎化してきているので、いろいろおいしい食べ物があるので、お客さんが増えればいいなと思います」
道の駅 池田圭志さん
「きょうの虫倉太鼓に始まり、餅つきも、全て地元の人にやっていただきました。中条地域も通過都市にならないように、ここが中条の地域発展の拠点になるようにと思っていますので」
有料道路の無料化で切った新たなスタート。オリンピック道路関連では、中野市の志賀中野有料道路が3月、長野市の五輪大橋有料道路が来年12月に無料化される予定です。