日本被団協の田中代表委員が長野市で講演「核兵器を絶対使ってはいけない、持ってはいけない」【長野】
去年、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会の代表委員・田中煕巳さんが19日、長野市で講演しました。戦後の被爆者運動の先頭に立ってきた当事者が今、訴えることとは。
♪田中煕巳代表委員「被爆者から考えればですね、核兵器を使うということを政治家が言っているのは本当に大変なことだと私たちは思っている。絶対使ってはいけない、持ってはいけない」
臆することなく発せられる真っすぐなメッセージ。その声に耳を傾けようと集まった人は、長野市の会場に200人以上、オンライン上の視聴者も含めると約500人に上りました。
講演をしたのは日本被団協の代表委員・田中煕巳さん(92)です。1945年8月9日、中学1年生のときに長崎で被爆した田中さんはその半生を被爆者運動に懸けてきました。
去年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協は1956年に発足。広島と長崎の被爆者でつくる全国組織で、長年にわたり核兵器廃絶を世界に訴えてきました。
核兵器の開発や保有、使用などを禁じる「核兵器禁止条約」は1月22日で発効から4年となり、現在94の国と地域が署名し73の国と地域が批准しています。一方で核保有国のロシアによるウクライナ侵攻は来月で3年を迎え、停戦合意されたばかりのイスラエル・ガザ地区では約4万6000人以上が犠牲に。さらに北朝鮮によるミサイル発射、核兵器による不安定な世界情勢が続いています。
講演後の記者会見では…。
Q.今後はどういう時代になってほしい
田中さん「かつての悪い時期みたいなものよみがえってくるのではないかという危機感は多少は私は持っています。その時に昔と違うのは核兵器が地球上にあるということ。あるかないかというのは決定的に違いますから。だからおかしくなってきた世の中で、核兵器が使われるようなことがないようにしないといけない。それとおかしくならないように、もう一度冷静に世界の人々が真剣に考えなくてはいけない時に来ている」
戦後80年の今、次の世代に向けて語ったこととは。
♪田中煕巳代表委員
「被爆者の証言は10年が限界だと思いますね。今ちょうど被爆者と次の世代、あるいはもっと若い人たちが接する最後の機会だと思いますので。戦後80年というこの大事な時を被爆者の証言だとか、被爆の現実だとか、そういうものを一緒になって明らかにして深めて、そして広げていくという作業をやっていただく年ではないかと思っています」
県の原爆被害者の会=長友会によりますと県内に住む被爆者は82人。その中で活動への参加者は23人にまで減っています。核廃絶へ、被爆者の声をどうつないでいくかが問われています。
♪田中煕巳代表委員「被爆者から考えればですね、核兵器を使うということを政治家が言っているのは本当に大変なことだと私たちは思っている。絶対使ってはいけない、持ってはいけない」
臆することなく発せられる真っすぐなメッセージ。その声に耳を傾けようと集まった人は、長野市の会場に200人以上、オンライン上の視聴者も含めると約500人に上りました。
講演をしたのは日本被団協の代表委員・田中煕巳さん(92)です。1945年8月9日、中学1年生のときに長崎で被爆した田中さんはその半生を被爆者運動に懸けてきました。
去年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協は1956年に発足。広島と長崎の被爆者でつくる全国組織で、長年にわたり核兵器廃絶を世界に訴えてきました。
核兵器の開発や保有、使用などを禁じる「核兵器禁止条約」は1月22日で発効から4年となり、現在94の国と地域が署名し73の国と地域が批准しています。一方で核保有国のロシアによるウクライナ侵攻は来月で3年を迎え、停戦合意されたばかりのイスラエル・ガザ地区では約4万6000人以上が犠牲に。さらに北朝鮮によるミサイル発射、核兵器による不安定な世界情勢が続いています。
講演後の記者会見では…。
Q.今後はどういう時代になってほしい
田中さん「かつての悪い時期みたいなものよみがえってくるのではないかという危機感は多少は私は持っています。その時に昔と違うのは核兵器が地球上にあるということ。あるかないかというのは決定的に違いますから。だからおかしくなってきた世の中で、核兵器が使われるようなことがないようにしないといけない。それとおかしくならないように、もう一度冷静に世界の人々が真剣に考えなくてはいけない時に来ている」
戦後80年の今、次の世代に向けて語ったこととは。
♪田中煕巳代表委員
「被爆者の証言は10年が限界だと思いますね。今ちょうど被爆者と次の世代、あるいはもっと若い人たちが接する最後の機会だと思いますので。戦後80年というこの大事な時を被爆者の証言だとか、被爆の現実だとか、そういうものを一緒になって明らかにして深めて、そして広げていくという作業をやっていただく年ではないかと思っています」
県の原爆被害者の会=長友会によりますと県内に住む被爆者は82人。その中で活動への参加者は23人にまで減っています。核廃絶へ、被爆者の声をどうつないでいくかが問われています。
最終更新日:2025年1月20日 19:50