【特集】別れの春①「みんなでお散歩楽しかったね」ポニーのクリスター小学校を離れ牧場へ… 子どもたちと別れの時が…
2月、お伝えした特集のその後です。
番組に届いた、こちらの1通の手紙が結んだ伊那市の小学生との縁。
3年間ともに過ごしたポニーとのお別れの日がついにやってきました。これからのポニーの幸せを願う子供たち、この3年間で学んだこととは。
児童
「クリスタ―ミニキャンプ伊那小学校 二宮金次郎の所~」
大きな声で呼び掛けるのは伊那市伊那小学校3年春組の子どもたち。この日は待ちに待ったイベント当日。
主役は、春組35人目の大切な仲間、ポニーのクリスタ―です。
3年春組とクリスタ―の出会いは1年生のとき、茅野市の牧場からやってきました。
以来3年間、一緒に学校生活を送ってきました。
しかし、まもなく4年生になる春組はクラス替えを控えていて、それに合わせてクリスタ―も、牧場に帰ることが決まっています。
去年12月
春組からテレビ信州に届いた、一通の手紙。
そこには、クリスタ―が自分たちと別れても寂しくならないように多くの人に牧場に会いに行ってほしいと書かれていました。
手紙を受け取った私たちはこの日初めてクリスタ―を訪ねました。
Qクリスタ―はどこですか?
児童
「クリスタ―見せてあげて」
児童
「クリスタ―は 目がクリクリしている」
「クリスタ―はとても食いしん坊な性格をしています」
「クリスタ―は乗れないけれどちゃんとエサも食べられるしかわいいです」
2025年1月 早朝
登校して真っ先にクリスタ―のところに向かいます。当番は決めずに、ひとりひとり自主的に世話をするのが春組のルールです。
児童
「クリスタ―のご飯とかを買うためのお金のかわりの缶で す」
クラスで定期的に集めているアルミ缶は、コンテナ一杯でおよそ1万円。エサ代の一部に…。
クリスタ―の家も、春組の手作りで雨漏りだって、自分たちで修理しました。
2025年1月 散歩
児童
「クリ クリ クリスタ―なんてかわいいの~ 毛並みも 声も顔も目も~」
自然と口ずさむのはクリスタ―の好きなところを歌詞にしたオリジナルソング。
クリスタ―との暮らしは子どもたちを変えていきました。
児童
「普通はやらない勉強とかができてるし、クリスタ―にリンゴあげるときに 何個あげれればいい。とか、そういうの算数にもなりますし、いろんな社会とか理科とかが特に多かったんですけど そういうのとかを研究したり実験したり調べてみたりすることがいっぱいありました」
クラスみんなで考えたことのひとつがクリスタ―のお出かけコースです。
大きな橋か、小さな橋か…。
児童
「クリスタ―の安全とかクリスタ―の機嫌とかを考えて1の橋と2の橋があったんです」
「1の橋は大きくて歩くところは広いけど車通りが激しくてクリスタ―が怖がるんじゃない?」
「2の橋は小さいから車通りが少ないけどクリスタ―が突然飛びだしたら危ないと思う」
児童
Qみんなで意見を言い合ったり考えたりするのって難しいですか?楽しいですか?」
児童
「とっても難しいです。相手の意見を否定しないように責めないように。相手が納得できるような それだったら安心、安全だねとか それだったらきっとみんなが喜ぶねとか そういうので そういうことを決めるのが大変です」
お別れに向けて、春組が進めているのが「PR大作戦」!
クリスタ―を知ってもらい、牧場に遊びに行ってほしい。
自分たちで手作りのチラシを県内すべての公立小学校に送ったほか地元などのお店にも配りました。
「春組さん集合~」
この日みんなで計画した「クリスタ―ミニキャンプ」もPR大作戦のひとつ。
先生
「本日の目標覚えてますか」
児童
「ひとりひとりにどんどん話しかける」
「(紐が)足りないかも短いかも」
「こっからどうするしばって しばる?」
エサやりや散歩などの体験メニューを考えました。
(児童)
「大変さも感じてほしいし楽しさも感じてほしい」
児童説明
「これがボロって言ってフンなんですけど」
参加者
「(子どもが)いつも動物苦手で触らなかったんですけど凄いですね みんな自分から小さい子たちに声かけて」
「大人も触ってください」
きょうの目標のひとつ。“どんどん話かけること”。
勇気を出して、声をかけました。
クリスタ―のPRイベントは大成功のうちに終わりました。
そして、クリスターとのお別れの日が迫っていました。