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最後の「八日市つるし雛まつり」 花巻・石鳥谷町

2025年2月20日 17:22
最後の「八日市つるし雛まつり」 花巻・石鳥谷町

花巻市石鳥谷町で「八日市つるし雛まつり」が、開かれています。毎年恒例の催しでしたが、20回目のことしで、幕を下ろすことになりました。

江口キャスター
「ことしで最後の八日市つるしひな祭りには、多くの方が訪れていまして、名残惜しそうに飾りを写真に収めています」

花巻市石鳥谷町で毎年開かれてきた「八日市つるし雛まつり」です。静岡県で江戸時代から続く「雛のつるし飾り」にならって20年前、花巻市の髙橋 多美さんが飾りをつくったのがはじまりです。

髙橋多美さん(78)
「最初から目標が20回だったので、目標達成ということで」

1回目は2006年。髙橋さんが孫の成長を願ってつくったつるし雛「5基」を展示しました。その評判が良く、翌年からは地域の友人と一緒におよそ10人でつくり始めました。

髙橋多美さん
「最初の頃は農閑期によなべ(してつくった)」「もう毎年毎年この時期に来ると、出逢いに楽しさを覚えちゃってツボに入りましたははは」

お客さんの喜ぶ顔がみたくてつるし雛は200基にまで年々増え、まるで満開のお花畑のように華やかです。メンバーの高齢化による人手不足で、このところ開催が難しくなっていましたが、目標の20回達成を目指して飾りづくりに精を出してきました。

飾りには、女の子の健やかな成長を願う思いや意味が込められています。「ウグイス」のように、きれいな声になるように。夢を「ナス」とげてほしい。「エビ」のように腰が曲がるまでずっと元気でいてほしい。

生後2か月の娘にみせたいと初めて訪れた夫婦がいました。

花巻市内の家族
「ことし最後 え!そうなんですか!最後の年に来られたので、これも何かの縁なので子どもにも体感させたい」「(愛優叶という)名前のようにみんなに愛されてみんなに優しくできる子になってほしいなと思います」

髙橋さんの古くからの友人も労いにきました。

友人
「寂しいです、本当に」髙橋さん「泣くな」髙橋さん「いつもいっぱい差し入れ持ってきてくれてね」「ではねー!(抱き合う)」

髙橋多美さん
「もう富士山の頂上に登った気分です」「もうやり残したことは…」「ない!!!ふふふ」

来年からは、作り手みんなの家に飾りたいということです。20年の集大成となる「八日市つるし雛まつり」は、3月3日まで開催されています。

髙橋多美さんら「20年間ありがとうございました!」

最終更新日:2025年2月20日 18:36
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