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コンパクトなサイズが売れ筋 変わるひな人形 少子化の影響も 山形市内の人形専門店は1軒のみ

2024年1月24日 17:58
コンパクトなサイズが売れ筋 変わるひな人形 少子化の影響も 山形市内の人形専門店は1軒のみ

子どもたちの健やかな成長を祈り飾る「ひな人形」。3月3日の桃の節句を前に、山形県内の人形店には今、持ち主を待つひな人形たちが並べられています。少子化の影響を受ける中、時代に合わせて変化を見せる今時のひな人形を取材しました。

山形市本町にある「三浦人形店」です。こちらでは、主に15万円から20万円台のひな人形を取りそろえています。
時代に合わせ、ひな人形は、ここ数年で大きく変化したといいます。

三浦人形店三浦美由紀さん「数年前から『コンパクト化』というのが、言われ続けてきた。飾る場所の関係で小さい方がいいと言うのが増えている。淡いパステル調もあれば、はっきりした色合い、独特の色合いもあり、様々な色がそろっている。」

ひな人形で思い浮かべる三人官女らが並ぶ「段飾り」は姿をひそめ、店頭にあるほとんどが女びなと男びなが1体ずつのみの「親王飾り」と呼ばれるものです。三世代同居が減る昨今、アパートなどでも置き場所に困らないコンパクトなサイズが売れ筋となっています。
この店では、買いに来た人からひな人形の置き場所などを聞き、どんなタイプのひな人形が良いのか提案しています。

三浦さん「テーブルやたんすの上に飾る人は、薄い台がある親王飾りがおすすめ。置く場所に制約があり、玄関先の靴箱や本棚に飾りたいという人は、横幅50センチのコンパクトなタイプを選ぶ人もいる。」

また、人形を飾り台の中に収納できる「収納かざり」と呼ばれるタイプも人気を集めています。これなら新たに飾り台を購入する必要がありません。
女の子の健やかな成長を祈り、飾りつけられるひな人形。
一方で、県内の15歳未満の子どもの数は1998年には、19万人を超えていましたが、少子化の影響で年々減少し、25年後のおととしには、半分近くにまで減りました。
三浦人形店によりますと、人形の売り上げが落ち込んでいる上、人形店の業界全体が後継者不足にも頭を悩ませているといいます。
30年ほど前、山形市内には少なくとも、4軒の人形専門店がありましたが、いまは、ここ三浦人形店のみとなりました。

三浦さん「ここで何十年とやっていると娘のひな人形を買いに来た母親のひな人形をうちで買ったという人がけっこういる。30年ぶりにここで買ったとか。そういうのを伺うとうれしい。売る所はいっぱいあっても相談など細かいところまで出来ることが商売をやっている理由。」

時代に合わせ、姿や形を変える、ひな人形。しかし、親が子の成長を思う気持ちは、いつの時代も変わりはありません。

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