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大規模災害時の避難者「少しずつ体の不調が進んでいることも」 食生活に官民連携の仕組みづくり重要

2024年9月3日 18:19
大規模災害時の避難者「少しずつ体の不調が進んでいることも」 食生活に官民連携の仕組みづくり重要

大規模な災害が起きた際の食生活の面から被災者の支援について学ぶ研修会が3日、三川町で開かれました。

研修会には、庄内地域の管理栄養士や保健師、防災関連の業務に携わる人たちなど、およそ130人が参加しました。
研修では、能登半島地震などで被災地の復興に向けた事業を展開する味の素ファンデーションの原裕樹氏が「いざという時どうする?あなたの食と栄養」と題し講演しました。
原氏は、「避難所ではどうしてもパンやおにぎり、カップ麺など炭水化物中心の食事が続く」と指摘し、東日本大震災をきっかけに始まった参加型の料理教室で被災地の食生活改善に取り組んだ事例などを踏まえ、次のように語りました。

味の素ファンデーション原裕樹さん「食事が良くない状態になった時に、本当は体の中で少しずつ不調は進んでいる。ただ、なかなか自分で自覚するのも時間がかかりあまり自分から言い出せない状況で周りも気づかない。せっかく助かった命も食という問題が原因となって失われてしまう」

さらに原氏は「公助には限界がある一方で食に関わる民間の可能性は無限大なので、普段から官民連携の仕組み作りが重要だ」と強調しました。
このほか、日本栄養士会災害支援栄養チーム=JDA-DATリーダーで鶴岡市立荘内病院の管理栄養士・冨樫博子さんは、「避難所運営などで栄養面での配慮が必要な場面では、JDA-DATを活用してほしい」と語りました。

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