東北公益文科大学の公立化に向け山形県と2市3町・大学が基本合意書 2026年4月予定
酒田市の東北公益文科大学の公立化へ向け山形県は8日、庄内地域の2市3町のトップや大学理事長と基本合意書を交わしました。今後、国の認可など手続きが順調に進めば再来年(2026年)の4月に公立化する予定です。
東北公益文科大学は2001年春に県と庄内地域の2市3町が設置費用を負担し、民間の学校法人が運営する「公設民営方式」で開学しました。
その後、入学者の減少などを受け、公立化による経営基盤の安定化と新たな学部の設置など大学の機能強化を目指すため、県と各自治体との間で2021年度から公立化の実現へ協議が進められてきました。
7月には、公立化に伴う財政負担の割合について、県が55パーセント、庄内2市3町で45パーセントとすることが決まりました。
そして8日、県庁で吉村知事と2市3町のトップ、大学の新田嘉一理事長が公立化と国際系の新たな学部の設置に向けて取り組んでいく基本合意書に署名し、正式に合意しました。公立化が実現すれば、これまでに比べて学費負担が減ることや入学生の増加などが期待されます。
吉村知事「基本合意書を取り交わすことができました。このことは県と2市3町にとりましても大学にとりましても大きな前進であると思っております」
東北公益文科大学・新田嘉一理事長「(大学としての受け止めは?)最高!公益大は全国ネットワークが進んでいる学校なので、公立化でますます発展するんじゃないか」
矢口明子酒田市長「東北公益文科大学という素晴らしい大学を庄内地域にこれからもずっと残していく。そのための第一歩が踏み出せたことは本当にうれしくほっとしている」
皆川治鶴岡市長「地域への貢献、国際化への対応、そして鶴岡市は大学院がありますので学部としっかり連携して大学院の機能強化もしっかり取り組んでいきたい」
県や各自治体は9月、公立化への準備経費を盛り込んだ補正予算をそれぞれの議会に提出する方針です。公益大は今後、国の認可などを経て、手続きが順調に進めば2026年4月に公立化される予定です。