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【速報】コンビニ店員 現金盗んだとして誤認逮捕の国賠訴訟始まる 県・国・会社は争う姿勢 元店員の「誰も私の言葉を信じてくれなかった」

2024年8月8日 10:10
【速報】コンビニ店員 現金盗んだとして誤認逮捕の国賠訴訟始まる 県・国・会社は争う姿勢 元店員の「誰も私の言葉を信じてくれなかった」
誤認逮捕された女性(8日)

 勤務先で、現金を盗んだとして兵庫県警に誤認逮捕された女性が、県などに損害賠償を求めた裁判が、8日、神戸地裁で始まりました。第一回口頭弁論で女性は「被告会社や警察がほんのわずかな注意を払っていれば、誤認逮捕を避けられた。二度と同じような思いをする人をつくらないでほしい」と述べ、兵庫県と国、コンビニの運営会社に対し、330万円の損害賠償を求めていますが、県らはいずれも争う姿勢を示しています。

■「防犯カメラ確認してほしい」聞き入れられず 約25時間拘束

 訴えを起こしたのは兵庫県尼崎市に住む60代の女性です。訴状などによりますと、2023年11月、女性がパートとして勤務していた市内のコンビニエンスストアで、店舗内の釣銭ボックスから金がなくなり、防犯カメラの映像から、直前に釣銭ボックスに女性が触れていた様子が映っていたことから、12月、女性は窃盗の疑いで逮捕されました。

 女性は警察官に対し、「自分の犯行ではない。防犯カメラの映像を改めて確認してほしい」と繰り返しお願いしたものの、聞き入れられることはなかったということです。

 その後、店側からの申告で、帳簿より数十万円多く本部に送金していたことが判明し、窃盗の被害そのものがなかったとして女性は逮捕から14時間半後に釈放されました。任意による警察署での取り調べを含めると、拘束時間は約25時間に及んだということです。

■8日に始まった裁判 「誰も私の言葉を信じてくれなかった」

 口頭弁論で女性は逮捕時の状況について「『自分が盗ったと吐け』と言われ続けました。誰も私の言葉を信じてくれず、通報され、狭い取調室の中で手錠までかけられ、盗ってもいないのに窃盗犯人と攻め続けられたのです。」と述べ、釈放後の心情について「家族にも迷惑をかけ、自分は生きててもいのだろうか、何のために生きているのだろうかと思う日々を過ごしています」と話しました。

 また、不眠やフラッシュバックなどの症状に悩んでいることを明かし「労働するのは困難な状況」と診断され、誤認逮捕により休業損害が発生したと主張しました。兵庫県と国、コンビニの運営会社は、いずれも争う姿勢を示していて、次回以降に裁判で理由を述べる予定です。

■コンビニ運営会社 ミス発覚までの経緯を明らかにせず

 女性は裁判終了後に記者会見を開き、「県や国には詳しく調査をしてから逮捕状を出せなかったのか、はっきりさせてほしい。長丁場になってもできることをする」と話しました。また、弁護士が裁判の状況について説明し、被告となっている3者のうち、コンビニの運営会社が、現時点では店舗内での金銭管理の方法や送金する際のミスが発覚するまでの経緯を明らかにしていないことを挙げ、「誤認逮捕の原因の核心部分だ」として真相究明の重要性を訴えまし
た。

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