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【気象予報士解説】今年初の黄砂を観測 あす26日にかけて大量飛来 生活・健康への影響や注意点は?

2025年3月25日 9:43
【気象予報士解説】今年初の黄砂を観測 あす26日にかけて大量飛来 生活・健康への影響や注意点は?

 25日、今年初の黄砂が大阪で観測されました。あす26日にかけて大量に飛来する可能性があります。生活・健康への影響などを解説します。(解説:蓬莱大介 気象予報士)

 お天気カメラの大阪の映像です。本来は晴れているはずなんですが、空は真っ白。黄砂が飛んでいるんですね。
 黄砂の予想を、宇宙の気象衛星「ひまわり」から見てみますと、こちらです。

 日本列島のところの茶色いのが黄砂で、白いのは雲です。赤い線を外してみると、黄砂がやってきているのがわかります。

 黄砂は午後3時に大量に飛んできています。動かしますと、夜も黄砂が流れ込んできます。夜中でも飛んできます。
 あす26日の朝にかけて、大気中に大量の黄砂が漂う予想となっていますので、要注意です。さらに気をつけていただきたいのが、こちらです。

 いまは黄砂だけでなく、スギ花粉やヒノキ花粉も飛んでいますし、PM2.5も入ってきてます。トリプルパンチとなっています。
 黄砂は対策をしっかりとやらないとダメなんです。症状を見てみると、こちらです。

 健康への影響です。
 「アレルギー症状」は、目、皮膚のかゆみ、鼻水、くしゃみなどです。
黄砂は金属アレルギーが出ることがありますので、体質によっては注意が必要です。
 そして「呼吸器疾患」。喘息、全息肺炎など。これは子供、お年寄りに特に影響が大きいので、特にきょう、あすとしっかりと対策を取っていただきたいです。
 「循環器疾患」は、脳梗塞、心筋梗塞を発症する恐れもあるということです。黄砂の時には入院・発症率が増加するというデータもあります。

 では、対策はどうすればいいのか、お医者さんに聞きました。

 まず鼻ですが、耳鼻科の先生によりますと、夜寝る前と外出前に、鼻にワセリンがいいですよと。鼻の奥じゃなくて、手前の鼻毛が生えているところ、綿棒にたっぷりワセリンをつけて鼻の入り口付近に塗ってください。フィルター効果がアップするということです。帰宅後の鼻うがいも効果的だということです。

 目に関しては、こすらないということです。ゴーグルや目薬をうまく活用してください。

 皮膚科の先生によりますと、帰宅後はすぐに洗顔、あとは化粧水やクリームでしっかり保湿してください、ということです。黄砂への対策をしっかりしてください。

 そして、生活への影響です。
 まず、「吸わない」こと。マスクのワイヤーをしっかりと曲げて、鼻にフィットするようにする。それだけで半分ぐらい効果が高くなるそうです。黄砂の侵入を半減させる。

 そして、「こすらない」。車は水洗い。拭いたらダメですね。

 「持ち込まない」というのは、服の材質、例えばウール素材など、モコモコの服は、毛糸の中や服の表面に黄砂がくっついちゃうので、なるべくつきにくいナイロン素材の服がおすすめです。

 あとは「はたかない」ことです。バンバンバン叩くと、ほこりと黄砂が一緒に舞って、結局、目に入ったり、吸ったりすることがあるので、バンバンバンバン、はたかない方がいいです。

最終更新日:2025年3月25日 9:43
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