【速報】18年前の加古川女児殺害事件 殺人などの罪で46歳男を起訴 任意の調べで「女の子を物色」犯行ほのめかすも逮捕後は“黙秘” 神戸地検

18年前、兵庫県加古川市で小学生の女の子が殺害された事件などをめぐり、殺人の疑いで逮捕されていた46歳の男について、神戸地検は19日、殺人などの罪で起訴しました。
■約3か月の鑑定留置 刑事責任を問えると判断
無職の勝田州彦被告(46)は、2006年、兵庫県たつの市で当時小学4年生だった女の子の胸などを刃物で刺し、重傷を負わせたほか、2007年に兵庫県加古川市で当時小学2年生だった女の子の胸と腹をクラフトナイフで2回刺して殺害したとして、殺人と殺人未遂の罪で起訴されました。
捜査関係者によりますと、勝田被告は加古川の事件について、逮捕後の取り調べで黙秘していますが、逮捕前の任意の聴取に対し、「女の子を物色していた」という趣旨の供述をしていたほか、犯行について「玄関に入ろうとしている女の子に『ちょっといい?』と声をかけた。振り返ったところを刺した」などと詳細な説明をしていたということです。
検察は勝田被告の刑事責任能力を調べるため、去年12月から今月14日まで鑑定留置を実施していましたが、鑑定の結果、刑事責任を問えると判断したということです。
■「性的興奮」「首を絞め苦しむ姿見たかった」2つの事件で服役中
勝田被告は2015年、姫路市で女子中学生への殺人未遂事件で逮捕・起訴され、懲役10年の実刑判決が確定。捜査の過程や裁判で勝田被告は、未成年の少女を対象に卑劣な暴行などを繰り返していたことを認め、犯行の動機について「性的興奮を得るためだった」などと供述していました。
さらに、服役中の2018年、2004年に起きた岡山県津山市での小学生女児殺害事件で逮捕されました。逮捕直後は「首を絞めて苦しむ姿が見たかった」などと容疑を認めていたものの、裁判では一転して無罪を主張しましたが、無期懲役の判決が確定しています。
加古川市、たつの市の事件でも未成年の女の子が狙われ、収監されていた刑務所での警察による任意の取り調べで、2つの事件の犯行を認める供述をしたとされています。一方で、事件から十数年が経過している中、犯行を示す客観的な証拠が乏しく、勝田被告の「供述の信用性」が今後の裁判で重要なポイントとなるとみられています。
■遺族がコメント「ようやく次の段階、真実が明らかになってほしい」
勝田被告の起訴を受け、加古川市で殺害された女の子の遺族がコメントを発表しました。
「11月の逮捕から約4か月たち、本日、勝田邦彦(被告)が起訴され、ようやく次の段階に進むこととなりました。
亡くなった娘のために、私たち家族はこの裁判をしっかり向き合っていくと共に裁判の中で真実が明らかになってほしいと思っています。
令和7年3月19日 遺族一同」