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【速報】停泊中のタンカーで乗組員の男性死亡 化学物質「トルエン」吸引か 神戸空港沖

2024年10月3日 12:54
【速報】停泊中のタンカーで乗組員の男性死亡 化学物質「トルエン」吸引か 神戸空港沖
「第十一山菱丸」

 神戸空港の沖合に停泊していたタンカーのタンク内で、乗組員の38歳の男性が意識不明で倒れているのが見つかりました。男性は病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。

 神戸海上保安部によりますと、3日午前8時前、「タンク内で乗組員1人が倒れている。呼びかけても反応がない」と通報がありました。巡視艇が現場に急行し、男性は病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。

 男性が乗っていたのは、薬品などを運送するタンカー「第十一山菱丸」で、男性が見つかったタンクは深さ約4メートルで、タンク内は空でしたが、以前、染料などに使われる化学物質「トルエン」を積んでいたということです。「トルエン」は吸引した場合意識を失い、最悪の場合死亡する可能性がある化学物質で、当時、タンク内の空気を清浄する「ガスフリー」は行われていなかったということです。

 船を所有する会社によりますと、「第十一山菱丸」は9月28日に千葉県内で4つのタンクに「トルエン」などの化学物質800トンを積み、29日に千葉県市川市でタンク1つ分(200トン)の「トルエン」を荷下ろししました。
 その後、3日に神戸市ですべての薬品を荷下ろしした後に、タンクを洗浄する予定だったということです。
 3日朝、船員が荷下ろしを前に見回りをしたところ、タンク内で倒れている男性が発見されたということですが、会社の作業マニュアルでは、タンク内では、2人1組で作業することになっているということです。

 神戸海上保安部は、男性がタンク内に入った経緯や死因について詳しく調べる方針です。

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