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野菜高騰いつまで? “激安スーパー”でもトマト1個で162円、梨の「特売」できず お買い得な野菜2選【#みんなのギモン】

2024年10月3日 9:45
野菜高騰いつまで? “激安スーパー”でもトマト1個で162円、梨の「特売」できず お買い得な野菜2選【#みんなのギモン】
異常な暑さや大雨の影響で、野菜の値段が高い状態が続きます。困っているのは消費者だけはなく、安く売りたくても売れないスーパーも同様です。実売価格やお買い得な野菜について、農林水産省のデータや店頭で調べました。高値はいつまで続くのでしょうか?

そこで今回の#みんなのギモンでは、「暑さで野菜が高い…いつまで?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。


●軒並み野菜高騰 特売できない?
●これからが旬 お買い得なのは?

■10月に入っても…熱中症に要注意

加納美也子・日本テレビ解説委員
「2日も本当に暑かったですよね。東京都心では朝からよく晴れ、午前中に30℃を超えて最高気温は31.9℃と真夏並みの暑さとなりました。(都内の公園では)子どもたちも半袖で元気いっぱい遊んでいましたが、まだまだ熱中症には注意が必要です」

「野菜の価格にも影響するこの暑さは、いつまで続くのでしょうか。東京都心の、この先の予想最高気温を見ていきます。3日は26℃の予想で、暑さは少し落ち着きそうですが、夏日です。4日になると30℃、その後も(8日までは)同じくらいの暑さが続く予想です」

鈴江奈々アナウンサー
「もう10月なのに、という感じもしますし、こういったジグザグの気温だと体調管理も難しいですし、野菜の生育にも影響が出ていそうですよね」

■異常な暑さや大雨が価格に影響

加納解説委員
「農林水産省によると、先週の野菜の販売価格の全国平均が平年より高かったのは、ニンジン(平年比108%)、きゅうり(同113%)、ネギ(同115%)、レタス(同119%)、タマネギ(同124%)、ジャガイモ(同127%)、トマト(同139%)でした」

鈴江アナウンサー
「高くてなかなか手が出ないですよね」

加納解説委員
「夏の異常な暑さが、こうした価格に影響しています。産地によっては大雨の影響も受けているということです。実際の販売価格はいくらなのでしょうか?」

「2日取材した、激安が売りの埼玉県内のスーパー『ラーテルマルサン武里店』では、トマトは1個で162円、きゅうりは3本で270円でした。ニンジンは1袋151円、ネギは1袋211円、レタスは1個183円、タマネギは1袋215円、ジャガイモは1袋270円でした」

「ちょっと高いなという感じがしますが、桐谷さんも普段お買い物して感じますか?」

桐谷美玲キャスター
「息子がブロッコリーをよく食べるので、切らさないように買いますが、以前よりも高くなってるなと感じています。230円くらいするのかな…」

森圭介アナウンサー
「ゆでるのも大変なので、わが家では価格が大分安定している冷凍を使っています。トマトも、ホールトマトを缶詰で煮込んでいます。しょうがないです」

■スーパー、売りたくても売れない状況

加納解説委員
「私たちも買い物の時に困りますが、お店側としても困っています」

「2日に取材したラーテルマルサン武里店では、猛暑による高温障害で不ぞろいが出る、作物自体がダメになって野菜の入荷が少ない、大雨の影響で生育不良となって、より量が減るということで、売りたくても売れない状況だといいます」

「さらに、この時期ならではの困りごともあります。梨の特売ができなかったそうです」

「特売しやすい1個200~300円ほどの梨が、今年は暑さで流通量が少なくなって特売できるほど数を確保できなかったそうです。そして入荷が少ないままお手頃価格の梨のシーズンが終わってしまい、今は大きくて高級な品種の梨を1個400~500円で販売しています」

鈴江アナウンサー
「大きい500円ぐらいの梨をスーパーで見かけましたが、びっくりしました」

加納解説委員
「今年は本当に梨の出荷が安定せず、なかなか仕入れが大変だということです。ラーテルマルサン武里店では1日は規格外の梨をなんとか集め、6個890円で販売して、お客さんには好評だったということです」

桐谷キャスター
「私は千葉県出身で、梨が名産です。母がいつもお中元でいろんな所に配るんですが、今年は育ちが悪く、送るのも数がなくて大変だったと言っていました」

加納解説委員
「ラーテルマルサン武里店では3日にきゅうりの特売を予定していますが、1本39円でチラシを既に出してしまいました。仕入れ価格は1本80円くらいだそうで、特売をしても赤字ということです」

■いつまで高い?…野菜別の見通し

森アナウンサー
「お天気が相手なのでなんとも難しいですが、高い状態はしばらく続くんですか?」

加納解説委員
「農水省の見通しでは、ニンジンやネギ、ジャガイモ、タマネギは10月は出荷も価格も平年並みで推移しそうだということです。一方でレタスとトマトは10月前半は平年よりも高い見通しで、後半からは平年並みで推移するとみられています」

「きゅうりは残念ながら、10月中は平年より高い価格で推移しそうだということです」

忽滑谷こころアナウンサー
「まだまだ暑いです。きゅうりやトマトといった野菜が食べたくなる季節が続きそうですが、ちょっと控えようかなと思ってしまいます。逆にお買い得なものはないのか気になりますよね」

■10月の価格が平年を下回りそうな野菜

加納解説委員
「毎日の献立も『どうしようかな…』と思ってしまいますよね。農水省のデータで平年よりも安くなるものがないか探したところ、さといもが挙がりました。主要な野菜15品目の中で唯一、10月の価格見通しが平年を下回りそうです」

桐谷キャスター
「買いやすいお値段だったので、最近さといもを買いました」

森アナウンサー
「レシピは煮物と…」

桐谷キャスター
「炒め煮のようなものをやります」

■スーパーでは…はくさいも選択肢に

加納解説委員
「さらに取材したスーパーでは、はくさいも挙がりました。今は長野産が多く、これからは茨城産も入ることから、価格が下がっていきそうだということです。これからの献立には、さといもを使った煮物や、はくさいを使ったお鍋などいかがでしょうか?」

森アナウンサー
「鍋はまだちょっと暑いんじゃないですか?」

加納解説委員
「1週間くらいは暑いですが、徐々に秋らしくなっていきます。こういったメニュー、これからおいしくなるんじゃないでしょうか」

鈴江アナウンサー
「はくさいは、生でサラダで食べるのもおいしいですよ。ポン酢とマヨネーズなどで。旬のものをいただいて節約もしながら、平年の値段に戻ってきたらまた(他の)お野菜を(普段通り)買うなど、うまく工夫したいですね」

森アナウンサー
「安いものを選んで普段作っていないメニュー、新しいレシピに挑戦するというのを、私自身も挑戦したいと思っています」

加納解説委員
「実りの秋、収穫の秋到来ですが、今年はお財布と相談しながら楽しむことになりそうです。比較的お値打ちな旬の野菜で、食欲の秋を乗り切りましょう」

(2024年10月2日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【みんなのギモン】

身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト

最終更新日:2024年10月9日 15:17