来年3月3日に開催される東京マラソンに出場が決まったオランダのシファン・ハッサン選手(30)が21日、日本のエース田中希実選手(24)について語りました。

ハッサン選手は、21年の東京五輪で5000、10000メートルで2冠に輝き、1500メートルでも銅メダルを獲得。今夏の世界選手権では、1500メートルは3位、5000メートルは2位に入りました。

また、約1か月半後の10月シカゴ・マラソンでは、女子マラソン世界歴代2位となる2時間13分44秒をマーク。今年4月に初めてマラソンに出場したばかりで、1500メートルからフルマラソンまでマルチにこなすランナーです。

東京マラソンを選んだ理由は、「(パリ五輪まで)準備期間が5か月と時間に余裕があるからです。東京五輪の素晴らしい思い出がある」と話し、「すしが好きだからすしが食べたい」と笑顔をみせます。

8月の世界選手権5000メートルでは、田中選手と予選で同じ組で出場。いつもは後方からレースを進める五輪王者は、序盤から先頭で引っ張り、それに田中選手がぴったりとつく展開。結果的に日本のエースが約15秒もの日本記録更新する快走をアシストしました。

インタビューで日本人ランナーの印象について聞かれると、「田中希実！レースのとき私についてくる」と答えます。続けて、「とてもまじめで努力家、若いし、速い」と日本のエースを語りました。

トラックからフルマラソンまで走る女子陸上界のマルチランナー。パリ五輪ではどの種目を走るのかという質問には、「まだ決めていませんが、トレーニングを始めて、自分がどの距離で一番良いかを確認していきます。まだ決められません。たくさんの機会を経て、（パリ五輪の）2～3か月前に自分の得意なことを決めます」とオリンピックイヤーを見据えました。