高校サッカー 青森山田の戦績を振り返る
第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。青森代表の青森山田は初戦となる二回戦で、31日に大社(島根)と対戦します。歴代の青森県代表は、全国でどんな戦いを繰り広げてきたのか。過去の成績を振り返ります。
■唯一の優勝校・青森山田
歴代青森県代表の中で唯一、選手権で優勝しているのが青森山田です。選手権は過去2度(95回大会・97回大会)、インターハイ2度(2005年度・今年度)、高円宮杯プレミアリーグイースト優勝3度(ファイナル優勝2度・今年度はファイナル中止)と、今年度の二冠を合わせると7度の全国大会優勝を誇ります。
■95回大会で悲願の初優勝・青森山田
青森山田が初優勝したのは5大会前の95回大会です。柴崎岳選手を擁し準優勝した88回大会以来、7大会ぶりに決勝進出しました。決勝は前橋育英(群馬)との、ともに初優勝をかけた試合となりました。高橋壱晟選手のゴールで先制、前半2点、後半3点を追加した青森山田が5対0で前橋育英に勝ち、悲願の初優勝に輝きました。
決勝戦で青森山田が放ったシュート8本中5得点、この1年前の準決勝での國學院久我山(東京A)に後半アディショナルタイムで決勝点を献上して1対2で敗れた試合のシュートは12本、試合後、黒田剛監督が敗戦を糧に勝負は一瞬で決まるのだから一瞬に全てをかけるという思いを込めた「百戦百打一瞬の心」を選手たちに言い聞かせて体現し掴んだ頂点でした。
■97回大会2度目の優勝・青森山田
最後に選手権で優勝したのは3大会前の97回大会です。決勝は流通経済大柏との対戦となりました。青森山田には檀崎竜孔選手、三國ケネディエブス選手、流経大柏には関川郁万選手と、卒業後、Jリーグに進んだ選手を擁した戦いは白熱。流経大柏が関川選手のヘディングシュートで先制するも、青森山田のエース檀崎選手の2ゴールで逆転、3対1で青森山田が2度目の優勝に輝きました。
■98回大会・99回大会2大会連続準優勝・青森山田
青森山田は2度目の優勝を果たした97回大会から3大会連続で決勝に進出しました。しかし、98回大会と99回大会と2大会連続で準優勝でした。98回大会決勝は静岡学園(静岡)と対戦し、前半2点リードしてから、2-3で逆転負けを喫しました。「王座奪還」を期して挑んだ99回大会決勝の相手は88回大会でも決勝で対決し敗れた山梨学院(山梨)。先制されるもキャプテンの藤原優大選手のゴールで同点に追いつき、安斎颯馬選手のゴールで勝ち越すも、またもや同点となり延長戦へ。シュート24本放つも均衡敗れず、PK戦の末、敗れました。
98回大会からチームの合言葉は「王座奪還」。しかし、今シーズン違うのは「王座奪還」よりも選手たちから発せられるのは「三冠」の二文字です。それでも松木玖生キャプテンは「目の前の1試合に勝ち切ることが自分たちの目標です」と話します。
目の前の一戦をただひたむきに勝ち切る。先輩たちから受け継がれてきた「王座奪還」と「三冠」の実現のため、青森山田の選手たちは強い覚悟を持って100回大会に挑みます。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/青森放送)