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NFLプレーオフは“おじさん”QBに注目

2022年1月14日 19:08
NFLプレーオフは“おじさん”QBに注目

NFLは去年9月から18週にわたって行われたレギュラーシーズンが終了。日本時間1月16日からポストシーズンが始まり、より一層熱を帯びた戦いが繰り広げられます。今シーズンからプレーオフに進めるチームが各カンファレンス1チームずつ増加。7チームずつの計14チームが、同2月14日のスーパーボウル出場権をかけて争います。

今季から変更となったフォーマットでは、第1シードがバイウイークで1週飛ばし、次週のディビジョナル・プレーオフからの試合となります。スーパーワイルドカードウイークエンドと呼ばれる16日、17日、18日の試合にはAFC、NFCともに第2シードから第7シードのチームが出場し、上位シードと下位シードが対戦します。つまり、第2シード対第7シード、第3シード対第6シード、第4シード対第5シードの対戦カードとなります。ワイルドカードからスーパーボウル王者に上りつめるには4勝が必要と、かなりタフですが、ワイルドカードから勝ち上がったチームは昨年のタンパベイ・バッカニアーズを含めてスーパーボウルで10度優勝していますので、第1シードのチームもうかうかしていられません。

アメリカンフットボールの花形と言えばクオーターバック(QB)。攻撃の司令塔を担い、QBの出来が勝負を左右すると言っても過言ではありません。それだけ責任あるポジションなので給料も破格。今プレーオフに出場するカンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ選手は、1年平均で50億円以上の契約を結んでいます。

そんな誰もがうらやむNFLのQBですが、今年のプレーオフで様々な記録が期待されます。注目したいのが、トム・ブレイディ、アーロン・ロジャース、ベン・ロスリスバーガーの将来殿堂入り確実のスター選手です。

44歳でシーズンインしたバッカニアーズのブレイディ選手は、QBの先発試合数(45)、先発QBの勝利数(34)、パスヤード(12,449)、タッチダウンパス(83)、スーパーボウル優勝(7)、スーパーボウルMVP(5)のポストシーズン記録を保持。昨季は、異なるチームでスーパーボウルを制覇した史上2人目の選手となりました。17日に第7シードのフィラデルフィア・イーグルスと対戦しますが、自らの記録をどこまで伸ばすか注目です。

パッカーズのロジャース選手は38歳。チームが第1シードなので、ディビジョナル・プレーオフからの登場となります。NFL17年のベテランは、ポストシーズンのタッチダウンパス数(45)、歴代2位タイにランクインしています。あと1つタッチダウンを決めれば、殿堂入りした名QBジョー・モンタナ氏を抜いて単独2位となります。

今季限りで引退を表明しているスティーラーズのロスリスバーガー選手は、有終の美を飾れるか。NFL18年の39歳は、プレーオフ史上歴代5位のパスヤード(5,757)を記録。ポストシーズンを勝ち進めば、3位ブレット・ファーブ(5,855)、4位モンタナ(5,772)といったレジェンドを抜く可能性があります。まずは、17日のカンザスシティ・チーフス戦で若きスターQBマホームズ選手との対決に注目が集まります。

選手寿命が平均4年にも満たないNFLの世界で10年以上もトップランナーとして活躍し続けるブレイディ、ロジャース、ロスリスバーガーの3選手。今年のプレーオフでは、殿堂入り確実の“アラフォー”QBのパフォーマンスから目が離せません。



写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ