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「判定も頭によぎった」2階級4団体制覇の井上尚弥 10ラウンドKO勝利も「手応えは正直なかった」

2023年12月27日 7:20
「判定も頭によぎった」2階級4団体制覇の井上尚弥 10ラウンドKO勝利も「手応えは正直なかった」
2階級での4団体制覇を達成した井上尚弥選手(写真:AP/アフロ)
ボクシング・世界スーパーバンタム級の4団体王座統一戦が26日行われ、井上尚弥選手がマーロン・タパレス選手に第10ラウンドKO勝ち。史上2人目となる2階級4団体制覇を達成しました。

試合後、会見に臨んだ井上選手は、「すごく達成感もありますし、嬉しいんですけど、やはりここは自分の中で通過点と捉えていた一戦なので、今日のうれしさを少しかみしめながら過ごして、また次戦に向けて頑張っていきたいと思います」と心境を語りました。

試合は第3ラウンドに、井上選手が左アッパーからラッシュでダウンを奪うも、その後は一進一退の展開。勝負が決まったのは第10ラウンド。井上選手がガード上からこめかみ付近に右ストレートを浴びせ、タパレス選手が2度目のダウン。井上選手のKO勝ちとなりました。

ダウンを奪った場面で、手応えはあったか聞かれると、「正直なかった。第10ラウンドにタパレスが崩れ落ちたときに、『これくらいダメージが蓄積されていたんだ』という気持ちでしたので、やっぱりタパレスの頑張り、苦しい表情を見せないところに、自分もそこまでは読み取ることができなかったです」と試合を振り返りました。

さらに、判定までいくか頭をよぎったか聞かれ、「よぎりましたね」と答えた井上選手。「ここまで優勢に進めているので、倒したいなという気持ちがありましたが、ただそこで無理していって、KOを狙えるような、ボクシングはそこまで甘くないというとこがあるので。そこは冷静に進めようかなと思いました」と試合中の気持ちを明かしました。

最後に、「一年前、みなさんに見せてもらった景色と似たような景色というか。自分がリング上で4本のベルトを肩にかけて、終わった会場を見るというものがすごく自分の中でも感動的なものでした。それを見せてくれたファンの方にもすごく感謝したいと思う。また熱い試合を見せたいなと思います」と意気込みました。

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