【ラグビー日本代表】リーグワン初代トライ王 南ア生まれ豪育ちのディラン・ライリー W杯は日本代表で挑む 全選手紹介#26
■南ア生まれ→豪育ち→日本で才能が開花した"初代トライ王"
南アフリカ・ダーバンに生まれたライリー選手は、クリケットをはじめ水泳や陸上など様々なスポーツに親しんで育ちました。家族(5人兄弟の末っ子)とともに10歳のころにオーストラリアへ移住。11歳でラグビーを始めています。サウスポートスクール(高校)時代にオーストラリアのU20代表に選出されましたが、リーグ戦のトップカテゴリーであるスーパーラグビーのチームからは声がかかりませんでした。
■来日から日本で力を伸ばし リーグワン“初代トライ王”獲得
2018年に来日し、トップリーグ時代の埼玉パナソニックワイルドナイツに練習生として参加。ロビー・ディーンズHCにそのポテンシャルを見いだされました。日本人選手たちのたゆまぬ努力を見習い、細かいところまでこだわる技術の習得に力を入れたライリー選手はめきめきと力を伸ばします。
2020年、コロナ禍により途中で打ち切られた最後のトップリーグで「ベスト15」に選出されました。2021年シーズンにはじまったリーグワンでは“初代トライ王”に輝き、2年連続で「ベスト15」にも選ばれています。来日から3年が経ち2021年10月のオーストラリア戦で初キャップを獲得。今では日本代表の主力として定着しています。
■おしゃれ好きで自らのファッションブランドを持つ
SNSで自らのその日のコーディネートを披露するなど、ライリー選手はおしゃれ好き。好きが高じてファッションブランドを立ち上げたほどです。デザインしたTシャツの胸の部分には『生き甲斐』と日本語でプリントされています。「英語では"生きる意味"とか"どう生きるか"ということを表します。大切にしている言葉です」と説明してくれています。
好きな言葉『最高の復讐は、大きな成功を収めること』。映画俳優のフランク・シナトラさんが残した言葉です。日本で才能を開花させ成長したライリー選手がフランスの地で大きな成功を収めれば日本代表は過去最高のベスト4以上の目標を達成するのも夢ではありません。
■ラグビーワールドカップ出場はこどもの時からの夢
「W杯出場はこどもの時からの夢です。出場の機会を楽しみにしています」と初の大舞台に胸が高まっている様子のライリー選手。武器は日本代表でも一番のスピードで、突破力、鋭いタックルも魅力。相手の動きを読む能力も高くインターセプトも得意。本職はCTBセンターですが、WTBウイングでプレーすることも可能です。攻守にわたり高いスキルを合わせ持ちます。
埼玉パナソニックワイルドナイツは後半に強さを発揮するチームカラーがありますが、試合の流れを変えるプレーを見せるのがライリー選手の役割の一つ。ワールドカップの舞台フランスでも、日本代表が劣勢のゲームのときこそライリー選手の力が必要になりそうです。
◇ディラン・ライリー選手
主なポジション:センター(CTB)
生年月日:1997年5月2日
所属チーム:埼玉パナソニックワイルドナイツ
身長:187センチ
体重:102キロ
出身地:南アフリカ
出身校:サウスポートスクール(高校)→ボンド大学
ニックネーム:「ディル」
◇日本代表のW杯スケジュール(日本時間)
9月10日 VSチリ
9月18日 VSイングランド
9月29日 VSサモア
10月8日 VSアルゼンチン