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チーフスが“ジンクス”覆して3季ぶり3度目のスーパーボウル制覇

2023年2月13日 14:37
チーフスが“ジンクス”覆して3季ぶり3度目のスーパーボウル制覇
第57回スーパーボウルを制したチーフス(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
第57回スーパーボウルが日本時間13日にアリゾナ州グレンデールに位置するステート・ファーム・スタジアムで行われました。

AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)王者カンザスシティ・チーフスとNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)フィラデルフィア・イーグルスによる一戦は、チーフスが38対35の接戦を制して3シーズンぶり3度目の優勝を飾りました。

実はこのスーパーボウルにまつわる2つのジンクスが存在します。

1つ目は、「リーグMVPはそのシーズンにスーパーボウルを勝てない」というものです。2000年以降、一度も優勝していません。

AFC王者・チーフスには、シーズンMVPに輝いたマホームズ選手がいます。

そして、もう1つのジンクスが、「コイントスで勝利したほうが試合では敗れる」というジンクスです。この8年間、一度も優勝していないのです。

注目のコイントスですが、勝ったのはチーフスでした。

2つのジンクスを背負ったチーフスが前半キックを選択して頂上決戦がスタート。

前半はそのジンクス通りなのか、イーグルスペースで進みます。最初の攻撃シリーズで、イーグルスはクオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツ選手がワイドレシーバー(WR)デボンタ・スミス選手へ好パスを続けて通してエンドゾーン手前まで侵入。すると、最後はハーツ選手自らがエンドゾーンに突っ込むQBスニークを決めて、イーグルスが先制します。

すぐに追いつかれたイーグルスでしたが、QBハーツ選手がWRのAJ・ブラウン選手へ45ヤードのロングパスをヒットして勝ち越しに成功します。その後、再び試合を同点に追いつかれるも、ハーツ選手のタッチダウンランとフィールドゴールで加点して、10点リードで試合を折り返しました。

このままジンクス通りの結果になると思われましたが、後半に入ると一転してチーフスが流れをつかみます。

後半最初のオフェンスで新人のランニングバック(RB)アイザイア・パチェコ選手が左サイドを突く1ヤードのタッチダウンランで得点を加えます。

その後、フィールドゴールで離されますが、勝負の最終クオーターにQBパトリック・マホームズ選手が逆転の5ヤードタッチダウンパスを成功させます。

この試合初めてリードを奪ったチーフスはその勢いに乗じて、QBマホームズ選手がこの試合3本目のタッチダウンパスを通して相手を突き放します。

しかし、5季ぶり2度目のスーパーボウル優勝を狙うイーグルスも黙っていません。QBハーツ選手がスーパーボウル記録となるQBによる3つ目のタッチダウンランと2点コンバージョンも成功させて試合を振り出しに戻します。

それでもシーズンMVPのマホームズ選手に率いられたチーフスが土壇場で、その力を発揮。

マホームズ選手は、自らのパスやランなどで冷静に攻撃陣を指揮してフィールドゴール圏内まで前進すると、タイムアウトが残されていないイーグルスを尻目に時間を消費します。仕上げは、キッカー(K)ハリソン・バトカー選手が27ヤードの決勝フィールドゴールをきっちりと沈めて、チーフスは2019年シーズン以来の栄冠を手にしました。

この結果、「コイントスに勝つと試合に勝てない」というジンクスは、8年連続でストップしました。
さらに、「リーグMVPはそのシーズンにスーパーボウルを勝てない」という2000年以降のジンクスも見事破りました。

なお、スーパーボウルMVPに選ばれたのは、パス27回中21回成功で182ヤード、3タッチダウンパスを記録したマホームズ選手。自身2度目のMVP受賞となった27歳の司令塔は、シーズンMVPとのW受賞となりました。

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