【高校サッカー鳥取全力応援】運命のめぐり合わせ「米子北」を応援したい5つのこと
1.運命のめぐり合わせ
米子北のキャプテン・鈴木颯人選手(3年)は、群馬県出身の選手です。昔からの友人でかつてチームメイトだった前橋育英のキャプテン・石井陽選手(3年)が抽選箱から引いたのは、米子北との1回戦。
抽選会前日に「全国で対戦出来たらいいな」というメッセージのやりとりがあった2人。よもや本当にそうなるとは、まさに運命のめぐり合わせ。夢が現実になった瞬間に、鈴木選手の顔には笑顔が浮かびました。
群馬県から米子北に進学した選手は他にも3人(3年 柴野惺選手、3年 小林彪雅選手、3年 佐々木唯翔選手)がいて、お互いの成長をぶつけ合う1回戦となりそうです。
2.米子北サッカーの4つの原則は砂浜で
「アプローチ」「球際」「攻守の切り替え」「運動量」。これを可能にしているのが、日本海を望む砂浜での名物トレーニング、砂浜ダッシュ。不安定な砂浜を踏みしめ足腰を鍛え、4つの原則の基盤となる伝統のトレーニングで、技術と人間性を磨いてきました。
この4つの原則のもとに鍛えられたハードワークで、鳥取県大会決勝では3大会連続で勝ち上がってきた鳥取城北高校を相手にシュートを0本に抑える守備を見せました。
3.2年生選手の躍進
スターティングメンバーには2年生選手が多くいます。去年1年生ながら全国を経験した浜梶優大選手(2年)を筆頭に、下級生もチームの主力として活躍しています。鳥取県大会準決勝の4得点は全て2年生による得点で、中でも山下一圭選手(2年)はプレミアリーグWESTでもチーム最多のゴールをあげています。
4.地域貢献
プレミアリーグWESTのホームゲームでは、毎回必ず催し物を行ってきました。
地域の人々にサッカーに親しんでもらうこと、子どもたちにサッカーの楽しさを知ってもらうことなどが狙いで、試合前の地元小学生によるエスコートキッズやミニゲーム、プロレスや栄養講座などを開催してきました。また地域の子どもたちを対象にサッカー教室を開くなど、地域貢献に尽力してきました。
米子北の選手に憧れを抱いた子どもたちが、米子から全力エールを送ります。
5.8番のユニフォーム
今年夏のインターハイ3位入賞に貢献した柴野惺選手(3年)。大会優秀選手にも選ばれ攻守ともにチームに欠かせない選手でしたが、右ひざ半月板損傷のケガにより手術を行い、この全国大会を諦めることになりました。
それでも彼は気丈に振る舞い、率先して荷物を運んだり選手に声をかけたりと、笑顔を絶やさず周りを鼓舞しています。その笑顔の裏にある思いや悔しさを知るチームメイトは「柴野とともに全国へ」を掲げ、有言実行。
また柴野選手がつけていた8番はどうするのかと中村真吾監督に尋ねると「他の選手につけさせるつもりはない。8番は柴野の番号だから」。不器用な監督の、精いっぱいの柴野選手への思いがその5秒で語られました。
米子北ベンチに掲げられた8番のユニフォームが、ピッチの選手を何度でも立ち上がらせます。
米子北高校の初戦は、12月29日に行われる前橋育英高校との1回戦。初のベスト4、さらに全国優勝を目指して戦います。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/日本海テレビ)