「やっぱりすごいですよね。青森山田(笑)」準V近江監督 “電光石火カウンター”を称賛
初の決勝進出に駒を進めた近江(滋賀)は、青森山田(青森)と接戦を演じるも、1-3で敗戦。全国制覇へはあと一歩及びませんでした。試合後、前田高孝監督は、決勝での舞台を戦った選手たちを称賛しました。
「 初めて選手権で、こんなに勝って決勝まで行かせていただいて、何が素晴らしかったと言えば、“選手の成長”なんですよ。すごくいいスタジアムを用意してもらい、関東の高校の先生方が運営してくれて、マスコミの方々がしっかり選手たちを取り上げてもらった。彼らがこの大会で大人になる一歩。大学生や社会人になる上で、みんなで作ってくださっている大会なんだと改めて感じました。ありがたみを持って、5試合をプレーさせていただきました」
序盤は青森山田に押し込まれた近江。前半33分には失点を喫し、リードを許す苦しい展開。前田監督は「(青森山田は)ロングスローやロングボールも脅威なんですけど、うまいんですよ、前の子ら。彼らは最短、最速で技術を発揮するチーム。前半の15分はものすごいラッシュ、嵐のよう。(前半を1失点に抑えて)ハーフタイムでは『よくやったな!』と思った」と話しました。
後半立ち上がりには、チームの特長である攻撃的なスタイルが機能。MF浅井晴孔選手(3年)がドリブルで青森山田の守備を崩すと、キャプテンDF金山耀太選手(3年)が絶妙なタイミングでの抜け出し。ダイレクトの折り返しに最後はMF山本諒選手(2年)が同点ゴール。決勝の大舞台で、完璧な崩しからゴールを奪いました。
その後、失点を喫しリードを許した近江。前田監督が衝撃を受けたのは、後半25分青森山田の3点目。近江はCKのチャンスでしたが、クリアと同時に一気に駆け上がる青森山田の選手たち。近江の選手の戻りよりも速く攻め上がる電光石火のカウンター。クリアボールを拾ってから敵陣のゴール前までわずか9秒、試合を決める得点となりました。
「(3点目の)カウンターは、後半に僕らが行ったところで逆に仕留められた。やっぱりすごいですよね、青森山田(笑)。今まではテレビでしか、青森山田は知らなかったんですよ。この2日間青森山田のことばかり考えていたので、強いなと実感しました。青森山田は青森山田のストロングポイントを出してきた。僕らも僕らで色を出せるようにこれからやっていこうと思います」
全国決勝で高校最強と戦った近江。今年のチームについては「清々しく戦った。仲間の絆も深まったし、かっこいいチームになった。選手権中にチームがどんどん明るくなっていった。しびれる試合もできました」と選手たちを褒めたたえました。
◆青森山田3-1近江
得点【青森山田】福島健太(前半33分)、米谷壮史(後半15分)、オウンゴール(後半25分)【近江】山本諒(後半2分)
【近江 今大会の成績】
2回戦 1-1(PK4-3) 日大藤沢(神奈川)
3回戦 1-1(PK4-2) 明秀日立(茨城)
準々決勝 4-3 神村学園(鹿児島)
準決勝 3-1 堀越(東京A)
決勝 1-3 青森山田(青森)