【巨人】育成投手の木下幹也 大きなカーブが持ち味 「バッターを翻弄(ほんろう)するところを見てもらいたい」
「自分はピッチングスタイルは、大きいカーブがあるんですけど、そういった変化球とかでゴロを打たせたりとか、まっすぐで押してフライで打ち取ったりとかですね。あとは、インコ―スとアウトコースの投げ分けが得意なので、そういうところで見逃し三振とか、バッターを翻弄(ほんろう)するところを見てもらいたいなと思っています」と自分の持ち味を語ってくれました。
今季は2軍と3軍で登板、2軍では14試合に登板し、3勝5敗、防御率は4.73、3軍では5試合に登板し1勝0敗2セーブ、防御率は1.59でした。今回、秋季キャンプでは、阿波野秀幸投手チーフコーチや久保康生巡回投手コーチらからアドバイスをもらい、まっすぐの球威を上げることに注力しています。
「あとは体の使い方というか、出力の上げ方、上げるためにいろいろ取り組んでいます。どう使ったらどのような球が行くか、常に考えてやっているところです」
侍ジャパンとの試合では、4人いる育成投手の中で唯一、残留となりました。それでも、悔しさは見せず、残留組に“選ばれた”と前向きな姿勢をみせました。「こっちで自分で(時間を)目いっぱい使えると思ってました」と語った木下投手。残留した2日間は、久保コーチから熱血指導を受け、体の使い方を学びました。
「受けてもらっているキャチャーの方にも『球が強くなってきているよ』と言われて、今のところはいい感じなのかなと」とはにかんだ木下投手。13日に行われたソフトバンクとの練習試合でも8回2アウトから登板。野村大樹選手から三振を奪いました。
「監督に『球速が140キロでも(球)質があれば、大丈夫。球速は自ずと上がってくるから』と言われているんで、あせらず、結果だけを求めてとりあえず相手を抑えることに集中して、やっていきたいなと思います」
■ブルペンでの秘密兵器
木下投手がブルペンで数十球投げ終わった後、ブルペンキャッチャーと阿波野コーチが出してきたのは2つのコンクリートブロックに棒を刺したものにゴムをはったもの。これは長いイニングを投げ、疲れてきたときに、低めを意識して投げられるようにするトレーニング。
阿波野コーチは「木下投手の球質はキレでフライが多くなるようなタイプ。本人も自覚していますが、ゲーム終盤に高めが捉えられやすくなってしまいます。そういう時こそ、低めへの制球をうながすものです」と“お手製”のトレーニング器具を説明してくれました。