【箱根駅伝】区間賞一覧 青学が半数を占める 5区で城西大の“山の妖精”山本唯翔が2年連続の区間新
青山学院大の2年ぶり7度目の優勝で幕を下ろした第100回箱根駅伝。今大会は10区間中5区間で青山学院大が区間賞を獲得。また5区では城西大の山本唯翔選手が、自身が持つ記録を上回り、区間新記録を樹立しました。
■1区:駒澤大・篠原倖太朗
1区では駒澤大・篠原倖太朗選手が強さを見せます。当日のメンバー変更で起用されると、17.7キロ付近でペースを上げ単独トップに。1時間1分2秒で襷(たすき)を渡し、1区区間賞に輝きました。
■2区:青山学院大・黒田朝日
2区で輝いたのは青山学院大・黒田朝日選手。9位で襷を受けた黒田選手は、5.5キロ付近では5位集団の先頭を引っ張る展開に。10.6キロで城西大を抜き、4位に浮上すると、その後も日本大学のS.キップケメイ選手と創価大学のS.ムチーニ選手をかわし、7人抜きを達成。1時間6分7秒と区間賞の走りでトップとの差を22秒に縮め、2位で襷を渡しました。
■3区:青山学院大・太田蒼生
3区では首位交代の攻防が見られました。青山学院大・太田蒼生選手は、先頭を走る駒澤大・佐藤圭汰選手と1万mの持ちタイムでは52秒の差がありますが、それをものともせずぐんぐん差をつめていきます。
7.7キロで佐藤選手の背中をとらえると、そこから互いに様子をうかがう形で抜きつ抜かれつの攻防を繰り広げます。
18キロ過ぎでサングラスを額のうえに上げ、ペースを上げた太田選手。これに佐藤選手はついていくことができません。太田選手はリードを奪ったまま平塚中継所で襷リレー。日本選手最速かつ、日本選手初の1時間を切る、59分47秒のタイムで区間賞を獲得しました。
■4区:青山学院大・佐藤一世
4区では青山学院大のエース・佐藤一世選手が光ります。平塚中継所でわずか4秒だった2位駒澤大との差を広げ、8.9キロ地点の通過タイムでは2位とは41秒差。
雨天の中でしたが、1時間1分10秒のタイムで区間賞を獲得し2位との差を1分26秒に広げる力走。4年生最後の箱根駅伝を笑顔で走りきりました。
■5区:城西大・山本唯翔
山上りの5区。前回大会、区間新記録を樹立し、“山の妖精”として知られた城西大・山本唯翔選手は今回も箱根の山で力を発揮しました。
上り坂でもそのスピードは衰えることなく、自身が持つ区間記録を50秒も更新する1時間9分14秒でフィニッシュしました。
■6区:法政大・武田和馬
復路は歴代最多タイ、8位以下16チームの一斉スタートが行われました。9位でスタートした法政大学は見た目の順番で創価大、早稲田大、國學院大を追い抜くなど好走。
58分2秒で法政大学史上77年ぶりの6区区間賞を獲得しました。
■7区:中央大:吉居駿恭
10位で襷を受けた中央大・吉居駿恭選手。1秒でも前を走るチームとの差をつめたいところ、見た目の順番では5人を抜くなど快走を披露。
15キロ付近の給水地点では2区を走った兄・大和選手から“力水”を渡され気持ちを入れ直し、1時間2分27秒で7区区間賞を獲得しました。
■8区:青山学院大・塩出翔太
7区終了時点で2位駒澤大と4分44秒の差を開けていた青山学院大は、8区・塩出翔太選手も力走を披露。
序盤から区間記録を上回るペースを刻んでいき、2位との差を5分33秒まで広げ、1時間4分で8区区間賞を獲得しました。
■9区:青山学院大・倉本玄太
9区でも青山学院大の勢いは止まりません。最後の箱根路に臨んだ4年生の倉本玄太選手。15キロ付近の給水地点ではキャプテンの志貴勇斗選手が給水係として登場しました。
最後の箱根駅伝ではエントリーメンバーからは外れていた志貴選手。同学年のキャプテンから“力水”を手渡され、さらに力を得ると、1時間8分51秒で襷リレーをし、狙い通りの区間賞を獲得しました。
■10区:東洋大:岸本遼太郎
4区で4位に順位を上げ、以降4位をキープし続けた東洋大学。10区では岸本遼太郎選手が好走。
5位國學院大を寄せ付けない走り、さらにフィニッシュ直前では3位城西大の背中が見えるところまで差をつめました。
1時間8分51秒での区間賞。区間2位の青山学院大・宇田川瞬矢選手を30秒離しての区間トップとなりました。